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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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ドーナツ屋-1

翌日。
タクミはちづるの家に、
6時頃行く事になっている。

学校が終わり、下校する。
電車に乗りT駅に着くと
タクミと健は友達と別れ下車する。

いつもなら、タクミは北口方面
健は南口方面へと別れ家路につくが
何故かタクミも
南口へ向かおうとする。

健が言う。

「 ? どっか行くの?」

「ん? うん。
腹へっちゃってー。
持たないから
 ドーナツ食おうかなと。」

「バイトないの?」

「うん。」

「じゃあ、
 俺も行くーー。」

2人は南口にあるドーナツ屋に
向かった。

店に入ると2人は
ドーナツと飲み物を買い、
テーブルに向かい合って座った。

食べながら
学校の話や卒業してからの
予定などをお互いに話す。

しばらくお喋りをしていたが
ふと健が、もの言いたげな目で
タクミを見る。

「、 、、、。」


「 ? なに?」

「、 、、んー? いや、」

「 ? クリームでもついてる?」


タクミが自分の拳を口に当て、
クリームを探す。

「ぁーー。 いや、、。
 そういや、昨日さ、 」

「うん。」

「来たよ、うちに。」

「? 何が?」

「、、ちづちゃん。」

「、っ  、、。」


タクミの顔色が明らかに変化した。
しばらく考えた後にタクミが言う。

「お前さぁ、 」

「ん?」

「ちづちゃんって、やめてよ。」

「ふふっ、、 なんでー?」

「なんでって、 
 なんか、、 いや、まぁ、、
俺もそう呼んでるけど。」

「うん。」

「ほら、まぁ、、あんなだけど、
一応、、 あの人も、大人だし。」

「、 、、ふっ ! 」

 りさちゃんの時と
  全然違うなぁ タクミ


「、、?  何、」

「あー、、はいはい。
常盤さんね。
ねー、常盤さんてさぁ、、。」

「、、。 なんだよ。」

「もしかして、、。
いや、もしかしなくても。
嘘、ちょーー下手じゃない?」

「、っ 、、、。 」

「違うーー?? 」

「、、どうかな。なんで?」

「なんとなく。
そんな感じしてさぁ。」

「、 、、、、。」

「、、 、、。」

  あらーー ?

   動揺してる ?

 なんか こんなタクミ
  見たことないかも

 貴重だわーー

  

健はそんな事を考えながら
昨日のちづるを思い出す。


***

夜中の1時。

健は自分の部屋でベッドに寝転び
スマホで、友達とラインで
雑談をしていた。

スマホを見ていると
画面が変わり、電話がかかってきた。
姉の知可子からだ。
健は電話を取る。

「はーい?」

「ぁ、、あの、もしもし?」

「 ん?   ? 」

健は相手の声が姉の声ではない事に
気がつき、スマホ画面の名前を
確認したが、やはり
姉の名前が出ている。
もう1度
スマホを耳にあて、健が言う。

「ぇ? あの、どちら様?」

「ぁ、、私、常盤です。」

「! ぁーー こんばんは、、」

「ぁの、知可子
凄い酔っぱらっちゃって、、。
電話をね?
使っていいって渡されたけど
  家の電話は、、夜中だから
 健くんのとこに、、、
 本人はね、、 寝てる?
 ちょっとーーー 起きて?
 ついたよーー 〜〜」

「えー? もーー本当、
迷惑かけてすみません。
 今、 どこですか? 」

  ん? ついたよ って 、、

「あ、玄関です。
 もう、玄関前にいるの 」

「 ぇ!? 
 ぁーーーーー 
   今、行きますっ 」

健は電話を切ると、
2階の自分の部屋からドタドタと
階段を下りて玄関のドアを開けた。


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