狐-3
その大きな双丘に手をかけると、小さく美津の身体が跳ねる。
「あッ」
「どこが感じるところだ?」
言いつつ手を動かす。緩慢に、双丘の周りから責めていく。
「此処か?」
乳頭には触れず、吉良は耳元で囁くように言った。
「あ……」
耳に掛る息が擽ったいが、意識はそれよりも、彼に触れられている乳房の方に在った。
「あ、んんッ、はんッ」
もどかしいようなじれったいような、妙な感覚。
「ひッ!」
突然その身体に電流が走ったかのような衝撃。
吉良が乳頭をくわえ込んだのだ。唇でもって、固くなったそれを食む。
「あッ……んッ、あんッ」
「感じるところは此処か」
にやりと笑みを湛えつつ、吉良は美津の股に手を掛けた。
びく、と彼女の身体が反応する。愛撫でかなり身体が敏感になっているようだ。
「あぁん……」
鼻に掛かった何とも甘い声。実に官能的な声の色に、吉良の息が微かに荒くなる。
吉良が股から上部に向かって手を這わせて行く。ゆっくりと、確実に感じさせながら。
「んッ!」
秘部に手を這わせた吉良は、その手で秘部を擦るように動かした。
「あ……あん!あぁ……んぅッ!」
更に濡れて行く秘部に、吉良は己の舌を挿れる。
「ああぁ!」
両の足を掴み大きく開かせると、吉良は秘部に顔を近付けてその舌で性器を刺激する。
「ん!……あぁ!あ、あ……何かッ、あッ!来る……ッ」
喉と胸を反らせ、美津は与えられる快楽に酔いしれた。吉良はそんな彼女に言う。
「まずは軽く気をやらせよう」
ぐいと、尖らせた長い舌を蜜壺へ出し入れする。
その度に出るぐちゅ、と言う水音が何とも淫猥だ。
出し入れする動きは次第に早くなり、合わせて美津の喘ぎも早くなって行く。
「あ、あ、あぁ……ッ!ふぅ、ん!ん……」
陰核に触れると声は甲高くなり、吉良はそれを楽しむようにわざと陰核には触れずに周りを舐める。
焦らしながらふいに深くを突く。ふいに陰核を摘む。
遂に果てると、彼女はぐったりと身を投げ出した。
「あ、ああああぁぁッッ!…ッん、はぁッ!はぁ……ん」
肩で息をしながら、美津は呟くように言った。
「あ……真っ白……」
「相当良かったみたいだな」
吉良が言う。
「だが、お前は己の快楽に酔うために此処に来たのか?」
冷ややかに、吉良は美津を見下ろした。
その目が何を語っているかは、余韻の残る美津にも理解できた。
美津は四つん這いになって腰を持ち上げた。
「……それも良いが」
吉良は美津の腕を引っ張って、その手を己の股間に導いた。
「これを、口でしゃぶれ」
美津はその巨根を初めてまざまざと見た。
その反り勃ったものをうっとりと見つめ、吉良の言葉に素直に頷いて美津は男根を口に咥える。
根元から先まで丁寧に舌を這わせ、亀頭を口に含んだ。
「ん、初めてにしてはなかなかだ。歯、気を付けろよ」
ちろりと赤い唇から覗く犬歯を見て、吉良は言う。
吉良は頷く美津の頭を両の手で押さえ付ける。
長くざらりとした舌での口戯は、着実に吉良を絶頂へと誘う。