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【その他 官能小説】

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「……く……いいか、出すぞ……」
頷き、美津は更に舌の動きを早めた。
「う……くッ」
白濁した液が、美津の喉を犯す。
「飲み込めなかったら、吐き出しても良い」
吉良は言ったが、殊勝にも美津はそれを飲み込んだ。
そんな美津が妙に愛おしくなって、艶やかな黒髪を撫でると、吉良はその唇を優しく舐めた。
深い口付けと共に、倒れ込んだ二人は互いに見つめ合う。
「何だか、懐かしい匂い」
はだけた吉良の胸元に顔を寄せ、美津は呟く。
吉良は再び彼女の身体を組み敷くと、再び口付けをする。

「ん……ッ」
「身を任せろ」
吉良は豊満な美津の乳房を、激しく揉んで行く。形を変える柔らかな双丘の感触と、彼女の反応を楽しむ。
「あ……ん、はんッ!」
身体が跳ねたのは、吉良が乳房を舐め上げたからだ。痺れるような感覚。美津は甘い声を上げる。
「ああッ、あ、あぅ……ぅん!んッ!」
早くも硬さを取り戻した男根を、吉良は美津の秘所にあてがった。
一気に貫くと、高い声で美津が鳴く。
「く、どうだ……」
「い、いいです……ん!ああッ!あ、あ、また……!」
少し動くだけでも快楽の波は襲って来る。
「ああッ、もっと……ん、もっと……ッ!」
「はっきり言え」
「突いて、奥まで……ッ、あ、ああん!ふぅ、ん!あッ」
吉良が奥を思い切り突いた。それからゆっくりと腰を動かし、再び奥を突く。
美津はひたすらに吉良を求める。
吉良も美津の肌や奥の感触を楽しみ、彼女を求めた。
「あ、ああんッ、あ……ッ!吉良さ、ま……ぁッ!」
「……気を、やりそうか……」
お互い、絶頂が近い。
吉良は腰の動きを早め、美津も自ら腰を振り出した。
そして彼女の唇が熱い吐息を漏らす。一旦間を置いて、嬌声が響いた。
「ああああああッ!!!」
同時に吉良は小さな呻きと共に自身を抜き、美津の顔から胸へかけて欲望を撒けた。
暫く、余韻に身を任せる二人。
荒い息の中で美津が喘ぐ。
「ん……」
「どうだった」
吉良が着物を整えながら訊いた。
美津は光惚とした様子で吉良を見つめ、答える。
「こんなの、初めて……」
「そうか」
吉良は感情なく答える。
「また気が向けば可愛がってやろう」
その言葉に嬉しそうな顔で、寝転んだまま美津は頷いた。


それから暫くして身体の熱が冷めて来たか、美津は眠っている吉良を傍らに、素早く身支度を整え始める。
颯爽と着替えた彼女は人間の形のまま、小さく頭を下げてから去って行った。
「行ったか」
のそりと吉良は起き上がり、誰もいないしんとした中で呟く。
美津が片付けて行ったのか、行為の後は残っていなかった。
吉良は残っていた稲荷寿司でひとり、酒を呷る。
その口をぐいと拭い、彼は薄茶の尾を揺らしながら呟いた。

「……人間の女もいいが、やはり同族の女の肌が一番合っているのかもしれないな」


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