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菩薩恒作衆生利( ぼさつこうさくしゅうせいり )
【ロリ 官能小説】

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付き合いの中で-1

「誠、今度の土曜日、また遊びに行こうよ。」
少し外に出たとき、ラサに呼び止められた。ラサはもう日本語を覚えてしまっていた。リトアニア語は文法が複雑だから、日本語を覚えるのはそんなに難しくないと言う。ただ、読み書きはだめなのだそうだ。
「まあ、いいけど。」
ラサとは、こうして稀にだが付き合い続けていた。そうは言っても、昼間は一切時間がないので、会うのは夜に限られ、飲んでセックスするだけだった。しかし、ラサは農場の人たちとも仲が良かったから、歳に見合った遊びもしているらしかった。僕は農場の人たちとも会う機会がない。

いつもの居酒屋で、いつものメニューを僕たちは注文した。ビールをジョッキで飲みながら聞いてみた。
「ラサは将来どうするつもり?」
「まだ分からない。ミハウが居させてくれるなら、日本で暮らそうかな。」
「外国で暮らすってどんな感じ?」
「うちは家族でいるから、なんにも違和感がないのよね。家族も外国人ばかりでしょ。」
「ずっと農業するの?」
「本当は都会に行きたいな。でもミハウとおばさんがね。イーラのことだってあるし。」
「イーラとは最近どう?」
「別に。でも、だんだん難しくなる歳よね。」
「いっそのこと、僕の代わりに引き受けてみる? 僕も自分の将来、考えてるんだ。教師になろうかと少し思ってる。」
「あの子は無理だし嫌。誠にしかできないよ。それより、あたしに誠の赤ちゃん生ませてよ。結婚して、あたしが国籍とってから離婚するの。養育費もなんにも要らないから。どう?」
ちょっと怖くなりそうなほど、明るく真剣に言われた。
「それこそドンブロフスキーさんに説明できない気がするし、イーラに呪われそうなんだけど。」
「そんなこと言って。教師になるなんて、誠が見放してどこかに行ったりたら、あの子、祟って出るわよ。」
僕たちはイーラの話が自然にできるようになっていた。一年前には予想もしていなかったことだ。
話は弾み、二人とも飲むペースが速かった。ジョッキがからになると、即座にビールを追加した。


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