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菩薩恒作衆生利( ぼさつこうさくしゅうせいり )
【ロリ 官能小説】

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付き合いの中で-2

「誠、見て。あたしたちも、ああやって一緒におしっこしようよ。」
「聞こえるじゃないか。」
帰途、たまたま通った暗い路地で、立ち小便している男が二人、前のほうにいるのが見えた。僕たちは進むよりなかったのだが、先方はこちらを見つけると声をかけて絡んできた。
「おい、お前ら、人のこと見てんじゃねえよ。」
「なんだこいつ、外人連れてんのか。」
高校生くらいだった。酔っているのだろうか。目つきが普通でなかった。麻薬の類かも知れない。
突然、一人が横のごみ箱を蹴飛ばして大声を上げた。
「てめえ、金持ってんだろ!」
胸ぐらを掴まれた。もう一人はラサの腕を取って
「逃がさねえよ。」
僕が動く素振りをしたら、殴りつけてきた。狙いが不確かなのか、肩のあたりを打たれたが、かわされたと感じたのだろう。男は余計にいきり立った。
もう一人の男はラサの背中から抱きついて
「おら、金出せや。女犯すぞ。」
しかし、言いながらラサの胸を握りしめた男は、たちまち子供のようにはしゃぎ出した。
「ひゃっ! この外人、ノーブラじゃねえか!」
「お、俺にも触らせろ!」
僕に絡んでいた男が慌ててラサの前に駆け付けていった。そして空いている胸にしがみつくと、今度はしゃがんでラサのベルトを外しに掛かった。
一瞬の出来事だった。
ラサの膝蹴りが前の男の顔に命中し、間髪入れず後ろの男が投げ飛ばされたのだった。二人はラサの前に重なり合って、地面に叩きつけられた。
「行こう!」
ラサが僕の手を取った。僕たちは走り出した。
背後から声が聞こえたけれど、誰も追っては来なかった。

「誠、言葉責めして。」
下だけ脱いで尻をこちらに向けながらラサが言った。
「やだよ。」
僕はまだ落ち着かず、ワインを飲んでいた。
「あれ何? 何か武道してるの?」
「ジュウジュツ。」
「言ったことなかったじゃないか。」
「聞かれたこともないもん。ね、あたしのここ、どうなってる?」
「あいつら、高校生くらいだったな。教師になるとあんなの相手にしないといけないんだな。忘れてた。」
「誠は教師には向かないよ。」
さらりと言われた。
やりたい事と、向き不向きとは、どういう関係にあるのだろう。どんな仕事でも、こちらが合わせていくべき条件があるのかも知れないと僕は思った。いずれ自分を変えなければ、やりたい事には至らないのじゃないだろうか。
「ワインで消毒しようか。」
「もっと意地悪く言って!」
「国語、苦手なんだよ。」
「あたしが逆に責めてあげようか。英語かエスペラントだけど。」
「エスペラントは平和の言葉です。」
突き出されている肛門が、ラサの笑いに合わせて膨らんだ。電灯に照らされ、皺の刻みをてかてかと際立たせている。僕は跪いて、そこを嗅いでみた。理想の女と女の現実。将来の夢と現実の自分。僕はなんだか淋しくなった。
「どんな素敵な女にも、尻にはこんなにおいのする穴があるんだな。」
「どんなにおい? 言って。」
ラサは力んで広げて見せた。
しかしそこよりも、下の女のところがにおいは強いのだった。腋の下のにおい、おしっこのにおい、汗、チーズ、梅、魚、たぶん血。鼻はそんなものを嗅ぎ分けて想像させた。それらは混ざり合い、熟れて腐りかかっている。言葉にして僕はラサに伝えた。
「恥ずかしい!」
ラサは目の前でみるみる濡れていく。かたつむりの肌に似た、絡まるひだを僕はつねってみた。
「きっと、女の心が形になって、ここができたんだね。」
先にある飛び出たいぼのようなものを吸った途端、ラサは声高に呻いて膝をついた。離さずにいたら、たちまち理性が失われたようになった。
「誠はこういうの、本当に向いてる。才能あるよ!」
辛うじてラサの口にした言葉だった。
僕のその「才能」は、ラサを単なる騒がしい肉にしてしまった。向き合う個性を失くした女の体は、僕から出る全てをひたすら受け入れるばかりだった。失望や気だるさまで、女のそこは僕の体から吸い出してくれた。心地よかった。
才能がなんだというのか。
そう言えば、積極的な将来像を諦め、イーラとこのまま暮らしを続けるというのは、去年一度は思ったことだった。それが反故になったのはラサのせいだが、そのラサに子供を産んでもらうのも、今となっては悪くない案だと、その晩、僕には思われた。


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