投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

「夏の出来事 5」の最初へ 「夏の出来事 5」 276 「夏の出来事 5」 278 「夏の出来事 5」の最後へ

苛立ち-1

ちづるはパタパタと寝室へ行き、
布団に入る。
タクミは、しばらく
ソファーに座りうつむいて
考えていた。

「、 、 、、っ 」
 

 なんで何にも
   言わないんだよ

 俺に ムカついたんだろ

  責めりゃ いいじゃねーか

 
 それで? 

  1人で気持ちの整理 ?
      
  別れる為の 心の準備?

  そんな簡単に俺の事
        諦める訳 ?

「、、 、っ  〜っ 」


  なんでこんなに
       イラつくんだ 

   っつーか 俺


  

  何やってんだよ




しばらくしてタクミは
寝室へ行く。

豆電球の部屋でちづるは
壁の方を向き、
タクミに背をむけて
布団を頬までかけてうずくまっている。

「、 、、俺も 寝る。」

  泣いてる ?

「、、ぁ、 うん、、。」

「、 、、。」

  泣いてないか

  、 、 、、。


タクミは静かに布団に入ると
ちづるに背をむけてうずくまる。

1つの布団の中、
2つの背中はほんの少しだけ
くっついている。

しばらく2人は、
布団の中で眠れずにいた。

20分ほど経つが
2人ともまったく眠れない。

ちづるが、
布団から静かに起き上がる。
音を立てないように
襖をあけて押し入れから
もう1つ、掛け布団を取り出した。
それを持って、
タクミに静かに言う。

「タクミ君、、 寝ちゃった?」

「、 、 、 、、。」

「私、、
今日はあっちの部屋で寝る、、。」

「、 、、、。」

「話、聞けなくてゴメンね。
   、、、。」

「、 、、。」

「、、、おやすみなさい。」


ちづるは静かに、
寝室から出ていった。
タクミは、
胸が潰れそうな気持ちで
布団の中でうずくまっていた。

布団の中でも頭が冴え、
うるさいほどの思考に
苛立ちが治まらない。

隣の部屋へ、ちづるの元に
行こうかと考える。

しかし、タクミは
ちづるが自分の元へ来るのを待った。

自分の事を
責め立てにきて欲しかった。
殴られてもいいとさえ、思った。

しかし、
10分ほど経っても
ちづるは寝室へはこなかった。

「、 、〜っ 、」


タクミは
ついに耐えられなくなり
ちづるの元へ向かった。


「夏の出来事 5」の最初へ 「夏の出来事 5」 276 「夏の出来事 5」 278 「夏の出来事 5」の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前