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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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苛立ち-2

リビングの部屋は豆電球だけが
ついている。
ちづるは、
ソファーの上で横になり
掛け布団を頭までかけていた。

タクミが
ゆっくりとちづるの元へ歩きながら
静かに言う。

「、 、ちづちゃん。」

「、 っ、、」

声をかけると、布団の中のちづるが
ぴくりと動いたような気がした。

タクミは
ちづるの頭の近くで
ソファーの下のじゅうたんに座る。
リモコンを持つと、
部屋の灯りをつける。

「起きてるんでしょ?」

「、 、 、、。」

「俺、明日じゃなくて
  今話したい。」

「、 、 、、。」

「 話、聞いて?」

「、 、 、、 、やだ。」

「なんで?」

「 明日が いい。」

「、、俺は、今日がいい。」

「、 、 、、やだ。」

「、 、 とにかく、
    顔みせて。」

タクミは掛け布団を取って、
ちづるの頭だけでも出そうとする。

しかしちづるはうずくまり、
掛け布団を中から
握りしめている。

「、 、 、、っ 」

タクミは、
力をいれて
思いきり掛け布団を引っ張った。

掛け布団は勢いよく離れ、
ちづるの身体全体からはがれた。

タクミは
ちづるを見て唖然とした。

「、 、、 ぁ 。 ぅ 〜っ」

「 っ ! 
   、、、。ちづちゃん 」




唖然とした後、ちづるが何故
掛け布団を離さなかったのかを
徐々に理解してゆく。

布団をはがしたソファーの上には、
タクミの今日、
身に付けていた物が
ほとんど全てあった。

制服の上下。
シャツ。
下着。

ちづるはゆっくりと半身を起こして
ソファーに座ると、
うつむいてポロポロと泣き始めた。

「〜っ ふ っ ぅ っ
 〜っ  んっ んん、 っ 」 

「、 、 、 、、。」 


「 んんっ 〜っ  〜っ 
 ふ 〜っ    っ ぅっ 」

「、 、、。」


「俺に、言いたい事あるんでしょ?
 ちゃんと言って。」

「ふ、 ぅうっ、 、
 〜っ っ  っ〜っ
 ゆかちゃんの所に 〜っ
 戻るの ? 〜っ  ぅ っ 」

「、、、。 戻らない。」

「 でも、 〜っ っ ふうっ 
 戻りたい ? 〜っ」

「ちづちゃんと、居たいよ。
 後は? 
 あるよね? 言いたい事、、。」

「〜っ ぅっ なんで ? 
  じゃあ 〜っ なんで
2人っきりに なったの!? 」

「うん、、。 ごめん。」

「 〜っ ぅ っ ふぅっ
私、、っ タクミ君に
〜っ無理して、ほしくない 〜っ
 困らせたく、、ない 〜っ  」

「、、俺はね、
    それが嫌なの。」

「〜っ ? 、 、」

「ちづちゃんの事、好きだよ。
だけど、その考え、、、
 困らせたくないってゆーのが
 嫌なんだよね。」

「 〜っ 、、 うっ、 、」

「俺の事、、殴ったっていいから
 ちゃんと、、、言ってよ。 」

「、 、 〜っ  んっ 」

「じゃないと
   寂しい から、 、」



 『追いつめないであげたら?』


   健 

  俺には それ

    無理だわ



  ちづちゃんに だけは

  それ 出来ないみたい


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