健の告白-6
夕飯は2人とも食べ終えた。
タクミが言う。
「何されたの?」
「 え?」
「ストーカーって。
具体的に、何されたの?」
「、、、んーー、 うん。」
「、 、、、。」
「、、、2人だけの時とか
空気が、、
怖くなっていったってゆーか、、、。
謝っても、、なんか、
謝る事を責められたり。
そんで、
1度だけ変なFAX がお店に来て、、」
「変なって?」
「、、私への抗議文?
みたいな。」
「ふーーん。」
「、、まぁ、1度だけ、ね。」
「1度で十分でしょ。怖いね。」
「、 、 、、。」
「文章ねー。
文章、だけ?」
「、、、ぇ?」
「FAX って。」
「、、ぇーーと、 、うん。」
「、、、 そっか。」
写真は言わない か
まだ 傷 なのかな
「、、、でも、 」
「ん?」
「私も、至らない所が
あったと思うから、、。」
「至らない所?」
「ん、、ぅん。」
「いや、お店にFAX だよ?
相手がおかしいでしょ。」
「、、、んーー? かなぁ、、。」
「なんでストーカーを庇うの?」
「庇ってる訳じゃないけど、、。
彼がおかしくなったのは、
私にも責任があったのかなって
思ったりしてたから、、。」
「おかしいって?
殴られたりしたの?」
「まさかっ!
それはなかったよ。」
「じゃあ、おかしいって?何が?」
「、 、 、 、、。」
「、、、言いたくない?」
「 ん? ぁーー ううん。
そうじゃなくて、、。
そうだよ ね、、。
おかしいって、私はいつから、
、 、 、、、、。」
いつから
思ってたんだっけ
そうだ、 写真 、、。
私を
いつも 写真に
残そうと
「、、、。
どういう人だったの?」
「どういう? んーー、 と。
どうだったかなー。
なんか、昔の事ってやっぱり
忘れちゃうよ。 」
「、 、、、。」
「 ぁーー、、。
写真が、趣味の人だったよ。」
「写真?」
「風景とか、、
始めて見たときプロかと思った。
そんで、、中でも
猫を撮るのが
凄く、上手な人だった。」
「、 、 、、。」
「あとはー、、、。
うん。 ごめん。
やっぱり言いたくないかな。」
「、 、 、、。」
「まぁ、私とは合わず
別れましたとさー。
おしまいっ ! 」
「、 、 、、ごめん。」
「んっ?」
「嫌なこと聞いて。」
「んーんー、、、。
ふふっ
過去の事だから。」
「、 、、。」
「、、、。お風呂、
入ろっか?」
「 うん。 、、一緒に?」
「 べ つ で すーー。」
ちづるは笑いながら
そう言うとお皿を下げ、
洗い物を始めた。
洗い物をしながらタクミに
「先にお風呂どーぞ」と促す。
タクミは湯船に浸かりながら、
悶々と考える。
「、 、 、、。」
俺
性格悪いな
でも
ちづちゃんには悪いけど
ストーカー男の
気持ち 分かる
俺が今 ちづちゃんに別れを
告げられたら
正気じゃいられない
タクミは風呂場で
そんな事を考えていた。
風呂から上がると、
今度はちづるが風呂に入る。
タクミはソファーに座り、
テレビを眺めて考え続けている。
健と、自分の母親の言った言葉を
思い出していた。