投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

「夏の出来事 5」の最初へ 「夏の出来事 5」 270 「夏の出来事 5」 272 「夏の出来事 5」の最後へ

健の告白-2

タクミは絶句している。
健が心配そうにタクミの顔を
覗きこむ。
タクミが言う。

「っ、はーー、、ちょっと、
    俺、、、」

「 ん?」

「座って、いい?」

「もちろん。ドーゾ。」

「、 、、、。」

タクミは、
駅のホームに設置してある
ベンチに学生鞄をドサッと置いて
座る。
腕を組んでうつむきながら、
大きくため息をつく。
うつむいたまま落ち込んでいる様子だ。
健はさほどタクミを
気に止めてない様子で
「電車、今日遅いねー。」
と、タクミに言う。

しばらく考えた後に
タクミが言う。

「、、ねぇ、健さぁ、、。」

「んっ?」

「今日、
愚痴聞いてって言ってたよね?」

「 ? うん。」

「、、それだけだった?」

「それだけって?」

「ちづちゃんの事。
言おうとしてたんじゃないの?
最初から。」

「 ぇ? なんて?」

「だから、、 っ 」

「へーー。
ちづちゃんって呼んでるんだー。」

「〜っ! 常盤さんの事、
最初から聞こうとしてたんだろ!?」

「えー? 違うよー。
  まぁーー、、うん。
言えるタイミングあれば、
言っちゃおーかなーって
思ってたけどね。
ちづちゃんの事。 」

「、、ちづちゃん、言うな。」

「ふふっ、 ウケる。
でもー、ここまでタクミが
動揺するとは。
 予想外デーース。」

健がテレビのCMにありそうな口調で
冗談のように言ったが、
タクミには笑う余裕はなかった。
健が言う。

「なんでそんなに動揺してんの?
まぁ、凄いトコに手を出すなーとは
ぶっちゃけ、思ったけど。
タクミは昔も結婚してる人と
関係持ってた時あったじゃん。」

「、 、 、、。」

「 ?」

「、、、。」

「、、。本当遅いねー、電車。」

健はそう言うと、
タクミの隣に座った。
タクミは地面を見て呟く。

「違うんだよ、、、。」

「? 何が?」

「ちづちゃんは、、。
なんか、違うってゆーか。」

「 ?」

「なんつーか、さぁ、、
人妻だって束縛とか、
してくんだよ!
タクミ君、今どこ?今日の予定は?
え、それ聞いてない とか!
 言うだろ? 普通!」

「っ ? 
  ぇーーと、 、はい。」

「お前の直美ちゃんだって、
そうだろ?
それが、普通なんだよ。
大なり小なり、
それをするのが普通なの!」

「、 、 、、、はい。」

「なのに な !?
ちづちゃんは、全然っ 〜っ
ないんだよ、そーゆーの。
それなのに、、〜っ
隙は多いし、鈍感だしっ。
 大人のくせに
 色々慣れてないし 鼻、、

   ぁ  。   」

「花?」

「 っ はな し だって、、。
  聞いて、、、くれないし。」

「話? なんの??」

「結婚してって、
   言ってんのに、、。」

「 っ は!!?」

「全然、聞いてくれねーし。
なんか、通じてない感じ。」

「ちょっと待って! 
なんで? 
 どーして結婚なの?」

「 え?」

「今、タクミ、、
っつーか、俺もだけど、
何歳だと思ってんの?」

「、、18。今年19。」

「専門っ! 行きますよね!?」

「、、行くよ。」

 
   何故 急に敬語 。


「や、専門は、、関係ないか、
いや!〜っ あるよ ?
 あれ? なんか俺がパニック!」

「、、うん。
  落ち着いて?」

「常盤さんは
 なんて言ってんの!?」

「、、だから。話聞いてくれない。
なんか、、
今だけでしょ、とか
思ってんじゃねーの?」

「、 、 、、うん。」

「 っ、はーーーー。」

「、、 、。
    タクミ、、それ、」

「 ん?」

「可哀想。」

「はーー。
やっぱり?
 俺、、可哀想だよねーー。」

「 は? 
違うよ。
 常盤さんが、可哀想。」

「、、、なんでだよ。」

「、、普通に考えてみ?
常盤さんがこの先、
離婚したとしても
18歳の、、ぁ19歳?の男に
結婚してって言われるとか、、。
    ねぇ?」

「? 何が?」

「信用出来ないでしょ。普通。」

「、 、、、。」

「や、今はいいかもしれないけど、
5年? いや3年先とか考えてみ?
 、、、ぶっちゃけ
 もったいない じゃん。」

「 もったいない?」

「タクミは、その、、
  モテる方だし。」

「、、、。」

「常盤さんも、
そういうの感じてると思うよ?
だから可哀想って言ったの。」

「、 、 、、、。」


 『 年上はやめときなね。
  相手が可哀想だから。 』

 あいつも 言ってたな


「あ、電車きた。」

「、 、 、、。」


  可哀想 ? 

   、 、 、違う

 絶対に 
   俺のが 可哀想だ

 この先 
  何度気持ちを伝えても

 今までみたく
     スルーされ続ける


「夏の出来事 5」の最初へ 「夏の出来事 5」 270 「夏の出来事 5」 272 「夏の出来事 5」の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前