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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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ただいま-3

タクミが言う。

「なんか女の人が
好きそうな話だね。」

「そうだね。
どちらかというと女の人向けかも。
私は共感出来ないけど、
お話の雰囲気は好き、かな。
 冷たいのかなぁ? 私。」

「んー、、、冷たいんじゃなくて、」

「 ?」

「お子ちゃまなんじゃない?」

「え?、、、大人なら、
 理解出来るって事?」

「まぁ、読んでないから
分からないけど。
そんな気がする。」

「、、、そーかなー。
じゃあ、、
今度、機会があったら読んでみて。
で、読んだら感想聞かせて。」

「うん。
まぁ俺は、
理解出来ると思うけどー。」

「、、、なんか、
 もう負けた気分。」

2人は笑った。
それから紅茶を飲んでお喋りをする。
ちづるがお風呂の用意をして、
先にタクミが入った。

ちづるは、部屋の片付けと
布団の用意をして、タクミが
風呂からあがると自分が入る。
40分ほどで風呂からあがると、
パジャマを着て髪をドライヤーで
乾かす。

タクミは、ソファーに座り
テレビを見ていた。
するとテーブルの上に置いてある
ちづるのスマホがバイブレーションを
始めた。
タクミがちづるに声をかける。

「あ、
 電話だよー!」

「 ? 何か言ったー?」

ドライヤーをかけているちづるは、
タクミが何と言ったのかは
聞き取れなかった。

タクミは、
ちづるにスマホを
持っていってあげようと
スマホを持つ。

「 、ん?」

スマホはバイブレーションを
続けている。
画面には【吉川さん】と出ている。

「、 、、。」

   は ?

  なんで ?

タクミはちづるの元へ行く。
ちづるの顔の前にスマホを差し出すと
不機嫌そうに無表情でこう言った。

「電話だよ。
吉川さんから。」

「 ぇ? あ、、うん 」

「、 、 、、、。」

「、、ありがと。」

ちづるは
少し気まずそうに
ドライヤーを切るとスマホを受け取り
電話に出る。
話ながら寝室へ行く。


「もしもし ?
 あ、はい、 、
 ええ、着きました 」


「、 、 、、。」

タクミは不機嫌そうにソファーに
座るとテレビ画面を睨みつけながら、
ちづるの声に耳を傾ける。

ちづるは電話で
しきりにお礼を言っていた。
その後、
「大丈夫です」と、吉川に伝えている。

一体何が大丈夫なのか。

タクミは苛立ちながら考える。

電話は、10分ほどで終わった。
10分という時間もタクミには
長く感じ、ますます苛立ちは募った。

ちづるが、
電話を終えて戻ってきた。
タクミの隣に座りながら、
様子を伺うように声をかける。


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