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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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週末-2

タクミの家のキッチンには
2人がけの小さなテーブルと椅子がある。

母親が無造作にテーブルに置いた
ビニール袋の中の寿司を、
タクミはガサガサと取り出す。

「ぉーー。
 豪華だねー。」 

「、、もう、沖縄も行かない。」

「あ、ワサビ、、うちないっけ。」

「 はーーー。
     むかつく。」

「あ、入ってた。良かった。」

「自分の事しか考えてない。」

「食べようよ。」

「ねぇ、、聞いてる?」

「んーー?
  先に食うね。」

プラスチック容器の蓋を、
皿がわりにしてタクミは
寿司を食べ始める。

母親もふてくされた顔をしながら
同じように蓋を皿がわりにして
食べ始める。

食べてる間、
独り言のような愚痴を
ずっと言っている。

話によると、
付き合ってる男が黙って
他の女性と飲みに行った、
との事だ。
タクミの母親はそう説明しながら、
どんどん感情的になってゆく。

「しかも
私に子供がいる事、
勝手にベラベラ話したの。その女。」

「はぁ?
付き合ってんのに言ってなかったの?
お前さー、、。
 前も似たような事なかった?」

「、 、 、、」


「ぁーー、、、。
はいはい、マリちゃん。」

「言おうとしてたよ!
なのに、、。
ってゆーか私は、、。
飲みに行ったのが、もー嫌。
なんで黙って行くの?
  本っっ当、引くわ。」

「じゃー、
行っていいか聞かれたら
いいよって言ってた?」

「は? 
言うわけないでしょ?」

「、、。これ、美味しいね。」

「向こうは友達だから、
の一点張りだし。
あり得ない。
しかも、 
向こうのが付き合いが長いから
とか言うんだよ?
付き合いが長いから、なんなの?
私が嫌がってるなら長い付き合いでも
切ってくれるのが
大人だと思うんだけど。 
しかも私になんて言ったと思う?
その女と友達はやめないって。
 っ はーーー。
だからさっ、
私我慢出来なくなって
その女に電話するって言ったら、
 〜っ 
  ねぇ、聞いてんの?」


「 へ?」


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