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華麗なる転身
【SM 官能小説】

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第7章 発泡浣腸の恐怖-4

第7章 発泡浣腸の恐怖(4)
 胃洗浄の次は浣腸だった。浣腸のほうはさらにすさまじかった。
「はじめは、グリセリンよ。その後で発泡浣腸よ」
 ユキはグリセリンと生理食塩水を大きなガラス製のボウルの中で混ぜ始めた。どちらも冷蔵庫でキンキンに冷やされていた。
「ユキ!濃いめにして!」
「はいっ、マヤ様。もう、グリセリンを多めにして準備ができています。でも、冷えているので……凄い粘性です」
 ガラス製の浣腸器に吸い上げながらユキが応えた。
「じゃあ……ユキ!おまえが入れておやり」
美弥は頭を下げた姿勢のままだった。ユキは、浣腸器を手にした。
「凄く冷たい……大丈夫なのかしら、こんなのお腹に挿れて……腸が凍るんじゃないかしら」
 ユキは独りごちた。
 手にした浣腸器のガラスの筒の回りはすでに結露していた。持つ指先の感覚が痺れてくる冷たかった。そして、自分の目の高さにある肛門に浣腸器を突き立てた。
 しかし、まだ胃からの食塩水を吐いているために、肛門がきつく締まっていて、なかなか入らなかった。
「マヤ様……アナルがきつくて……」
「熱めのワセリンをたっぷりつけなさい!」
「はい」
 ユキは、暖めてあったワセリンを指で掬ってたっぷりアナルに塗り込めた。冷えた指先が気持ちよい暖かさに包まれた。
 浣腸器の嘴管の先にもたっぷりと塗った。
ようやく、吐き気が収まってきたようで、美弥は肩で大きな息をしていた。
 再び肛門に嘴管をあてた瞬間、今度は簡単に吸い込まれるように滑り込んだ。そして肛門がギュッと締まって、浣腸器の嘴管は根元まで咥え込まれた。
 そして、ゆっくりと液を注入していく。
 筒の中の浣腸液は冷えて動きが鈍く、思うように入っていかない。ピストンを押すにも相当の力が必要だった。
(ひいっ……冷たいっ……)
 浣腸液の冷たさに、美弥はブルッと震えた。
「ふふふ、冷たいだろう。冷蔵庫で冷やしてあったからね。……お腹も冷やされて効果満点っていうところね」
「ううん……はあぁぁ……うううっっ!」
 二百ミリの浣腸器を使って四回入れた。美弥にとって冷やされたグリセリン浣腸は大変な苦痛であるはずなのに、胃洗浄の方が苦しかったのであろうか、浣腸液の注入のほうが楽に感じた。
 しかし、それも最初の数分だけだった。
 猛烈な腹鳴りを伴って、ギリギリと腹が痛んだ。
 肛門がヒクヒクと激しく開閉を繰り返している。浣腸液が飛び出さないようにユキは親指で肛門を必死に押さえた。
 グリセリンを入れた後、苦労してアナルストッパーをなんとか取り付けた。
 フィルムを見つけるには、できるだけ緩やかに出さなければならない。普通に排便させると、内容物が飛び散るので、器具をはめて少量ずつ出すことにした。
 一般的に浣腸は排便が許されるまでが苦痛で、許された後が開放感に浸った快感に変わる。でもこの場合は、思いっきり出せないので、最後まで苦痛が伴う。快感の伴わない浣腸責めである。
(カプセルが見つからない限りは殺されることもないわ。……ここは、がまんよ)
 そう思っていた美弥は、再び吐き気をもよおしてきた。
「おえぇぇっ……ああっ……」
 最後の洗浄液を吐き終わったとたん、苦痛は完全に下腹部に移った。
「マヤ様。ストッパーをつけました」
 アナルストッパーを抜け落ちないことをマヤが引いたり、ねじったりして確かめている。
「薬がなじむように、揉んでおやり!……腸が陽やさえているから動きが悪いから、全体を念入りに!」
 ユキが腹のマッサージを始めた。マッサージはユキの十八番、その道のプロなので、ものすごい腹鳴りが起こり、同時に激しい腹痛が美弥を襲った。
 美弥は半開きの口から激しい呻きが漏れ、額には脂汗が吹き出していた。
「ああっ……んん。痛ぁい……」

<第7章 発泡浣腸の恐怖(4) 終わり この章、つづく>


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