４．おっぱいペナルティ-2
ギュウ、ギュム、ギュウ。 搾るローラーは休まない。 痛みが少ないとはいえ、おっぱいはもげそうなくらいに締めつけられ、ローラーで引き伸ばされている。 返事をするだけで一苦労だ。 どうしても息が乱れてしまう。
「お乳に『木製リング』を嵌めて、板に手と首とおっぱいをのせるのが準備です。 特訓開始５分前の時点で準備が出来ていなければ、朋美さんの訓練準備未達ということで、ペナルティを課します。 せっかくお乳を搾りに来ているんですから、ペナルティは『反省乳搾り』といって、『搾乳環』を使った『乳搾り』。 １分遅刻するごとに『１０分』を追加します。 だから、６分遅刻したら追加で『１時間』の『乳搾り』ですね。 あまりペナルティが嵩（かさ）むと夜に寝る時間がなくなっちゃいますから、注意してください♪」
「……」
なんということだろう。 『搾乳環』を許してもらうために、こうやって狂った『乳搾り』に身を任せているというのに、ちょっとでも遅れればまた『搾乳環』で搾られるという。
「ペナルティは、こんな風に書きます。 えい」
みさきはラバースーツのポケットから口紅をだすと、朋美の右胸、乳首の周りに『１０』と書いた。
「これで『１０分』の『懲罰ペナルティ』を意味します。 懲罰ペナルティは自己申告です。 夜の反省の時に自分で『１０分間、夜分にお手数おかけしますが、朋美の大きくてだらしない、大きいだけでお乳がでない粗末なおっぱいを、搾って搾って搾り抜いてください』って、自分から申し出てくださいね。 もし自分から言い出さなかったり、数字を消したり、誤魔化したりすれば……うふっ♪ 面白いことになりますからね〜」
「……」
みさきの笑顔が逆に怖い。 搾られる苦しみを、彼女は知っているんだろうか？ 知らないくせにペナルティを与えてくるのなら無責任すぎて恐ろしいし、知った上で容赦なくペナルティを課すのなら……お乳の芯から恐ろしい。
「ちなみに、どんな理由であっても、間違って書かれてしまった場合を含め、誤解や言い訳の類は認めません。 一度おっぱいに書かれた『ペナルティ』は、実際に搾ってもらうまで消えませんから、
聞かれる前に自分から申告してください。 宜しいですか〜？」
「……はぁ、はぁ、はぁ」
「お、へ、ん、じ、は？」
「えっ、あ……！ は、はいっ！ わかり……ましたッ」
水車の乳搾りが始まって、だんだん意識が朦朧としてきた朋美は、促されて慌てて返事をした。 この乳搾りも決して楽なわけじゃない。 むしろ呼吸に関しては『搾乳環』よりしんどい気がする。 『搾乳環』より搾りが継続する分、息が休まる暇がなくて、ずっと息苦しさがつきまとうから。
「尋ねられたら、すぐ返事です〜。 こんなは基本ですから、注意してくださいよ」
「はいっ、すみませんでした」
「ペナルティにはもう１つあります〜。 ギャアギャアうるさかったり、指導に従わなかったりした時は、基本的には『ペナルティ乳搾り』になるんですけど、それほどでもないときは『乳肉ビンタ』をします。 『乳肉ビンタ』っていうのはですね〜、ピアノ線でお乳の根本をギュウギュウに搾って、カンカンに張ったおっぱいをバシン、バシンと叩くんです。 だいたい〜１０発が基本単位になりますから〜それなりに痛くて大変です。 試しに一度だけやってみますね〜」
そういうと、みさきは水車から搾乳機を外し、朋美を嵌めこんだ板を外しはじめた。
「え、え？ や、やってみるって……」
「ですから〜どんな感じなのか知っておかなくちゃ、朋美さんも不安でしょう？ 『乳肉ビンタ』、きっと、朋美さんが想像してるより痛いと思います〜」
「ええ？ い、いまから、その『乳肉ビンタ』するんですか？ だ、だってあたし、ちゃんと言う通りにしてるのに……」
思わず反抗した朋美。 朋美にすれば当然で、ペナルティに類することをしていないのに、叩かれるなんて意味が分からない。 ただ、それは朋美の甘さだった。 まだ自分が置かれた状況が理解できていないのだ。 ここでは、乳搾りの名目さえあれば、何もかもが正当化される――これから朋美もお乳の芯から理解することになるだろう。
「なに口ごたえしてるんです〜？ おバカさんですねぇ、はい♪」
「あっ……そ、そんな……！」
みさきがシュッと口紅をなぞる。 朋美の右の、青く鬱血したおっぱいに『１０』の文字が追加された。 ペナルティ乳搾り、つまり『搾乳環』による乳搾りの印が、あっけなくおっぱいに刻まれてしまった。