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MOTHER 『僕』
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MOTHER『桜』-3

『最後にきちんと会って お前に謝り 決断させなければならないと思って会いたかった』

一度たりとも顔を上げない。
堰を切って溢れだした涙が、ボタボタと彼のつく両手に降っては流れ落ちる。

『先…せぇ… 先生ぇ』

『―っ。すまなかった。』

『あ――――――――――――――――――…‥』

私はその場に泣き崩れた。
独りで産んで育てようか悩んでいる私がいた。

彼が二番目としてでも私を求めてくれるんじゃないかと期待している私がいた。
彼と二人で微笑む 薔薇色の世界にいる私がいた。

私の中で思い描いていたものたちが 走馬灯のように浮かんでは消えていった。

いつまでも顔を上げない彼の上で私はいつまでも子供の様に泣き続けた。


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