蒼白-1
タクミのあごに、
ちづるのおしっこが少しだけついた。
タクミは1度、ちづるを見る。
2人の目が合う。
ちづるは荒い息で顔面が、
蒼白してゆく。
タクミは無言で
タオルの濡れていない箇所で
あごを拭く。
そのまま、
まだ荒い息のちづるの隣に寝そべる。
自分の頭を手で支え起こし、
ちづるのおでこを撫ではじめた。
しかし、タクミは何も言わない。
笑みはなく、無言でちづるの目を
見ながら、おでこをゆっくりと撫でる。
「、 、 、、 、、 。」
「っ、はぁっ、、 、
はぁ、、、 っ、 、」
タクミ君の 顔に、
私
最低
「、〜っ、タクミくん、 、、
っ、 、〜っ、 〜っ、、 」
謝らなきゃ
「〜っ、、は、 はぁ、っ、 」
謝らなきゃ
でも、 、、
「〜っ、 、 、はぁ、 」
目が
顔が
笑って ない
怖い
どうしよう
私、 、
「〜っ、、はぁ、〜っ、、 ぁ」
「、、、 、、。
何で、震えてんの?」
「〜っ、 〜っ、、んっ、」
「、 、、怖いの?」
「、〜っ、 ん、、うん、 」
「 何が?」
「〜、 ん、っ、色んな こと、
、 、 、っ、はぁ、 、
タクミ君に、
軽蔑、 、、される、、」
「 ふーん、、軽蔑 ね。
おしっこ、顔にかけたから?」
「、っ、んっ、、、 、」
「そう、 、、。
怖いんだ、 、、。」
あぁ
それも
いい
俺に 軽蔑されるのが怖い か
うん、 、
出れない ね
ちづちゃん
俺から
「、、治らないねーー、
漏らす癖、、。
はぁ、、。
あのさー、
いつ治るの? 」
真っ青
震えちゃってる
あ、。
や、 ばい
「恥ずかしいんじゃ ないの?」
たの し
「っ、はぁ、、。
漏らす癖は治せないし、
気分で正反対の事言うし、 、、。
前も、俺
言ったっけ?
ちづちゃんて、本当、
駄目だね。」
この 怖がってる顔
興奮 する
やりすぎたら
また 泣いちゃう か ?
「、っ、 、〜っ、」
「本当に、
治るのかな、、」
、 、 、、。
ちづちゃん
美人だし
医者と合コンなんてしたら、
普通に モテると思う
だから 閉じ込める
俺は病んでるかもしれないけど
ちづちゃんだって
悪いよ
「おいで、? 」
単純で
思惑通りに
動いてくれるから
悪いんだよ
タクミはソファーに座ると、
ちづるを膝の上に乗せた。
赤ちゃん抱っこをされているちづるは、
まだ震えている。
心も、体も硬直している。
タクミの肩に頭を乗せて、
震える身体で静かに
親指をしゃぶっていた。