金曜日 1-1
次の朝。
外は、雨が降っていた。
2人で朝食をとる。
ちづるがスープを飲みながら言う。
「この時期って、お布団から出るのが
一番の仕事だよね。」
「 、 ん? 」
「寒いから、出るのがツラいー」
「、 、、うん。」
「、 、、。」
タクミ君、眠いかな、、。
ワガママ言って
来てもらっちゃったし 、 、
あ、そーだ 。
「コーヒー 入れるよ。」
「、 、、うん。」
ちづるは立ち上がり、
台所でコーヒーを入れる。
カップを2つ持って戻ると、
タクミがゴソゴソと自分の財布を
取り出した。
1万円を、ちづるに差し出す。
「、ぇ? 、 、なに?」
ちづるはテーブルにカップを置いて、
きょとんとしてタクミに聞く。
低い声でタクミが言う。
「、 、、ご飯代。」
「、え? いいよ、、
前も、言ったでしょ?
1人分も2人分も、かわらないから、、」
「、、かわるよ。」
「、? タクミくん、?」
なんか 不機嫌、 、?
「、、先生には
おごってもらうのに。
俺からのご飯代は、
受け取れないの?」
「 え ?」
、 、 ?
先生 に ?
「あの、、でも、、 、 ん、
分かった けど、 、、
1万円は、多いよ。」
「えー? 多くないよ。
俺、スーパーで働いてるんだよ?
何に、どれぐらいかかるとか、
だいたい検討つくし、」
「でも!! 昨日はコロッケだよ!?」
「、え、、うん ?
あれ、美味しかった、 、、」
「特売の! じゃがいも
安かったらコロッケにしたの!! 」
「、 、、はぁ、。」
なんか 急に 凄い迫力。
「、、お金、受けとるけど、
1万じゃ、多い!
、、、3千円にして。」
「、 、、それは、少なすぎ。」
「、 、っ、、」
2人はしばらくの間、
押し問答して話し合う。
結局、5千円払う事で、
お互いに納得した。
タクミはコーヒーを飲んで、
ちづるの家を出て家に戻り
制服に着替えて学校へ向かった。
ちづるも、しばらくして家を出て
職場へむかった。