兄の帰省-5
「はぁー。」
来てしまった…。
佐伯君は部活、だから彼の家に立たすんだ所で何にもならない。
でも…、あの部屋そして改めて聞いた彼の状況。それを知って居ても立っても居られず。
「佐伯、君。」
こうなったらせめてあの汚い部屋でも掃除してあげたい!
私は扉に鍵が掛かってる事など考えず彼の自宅へ足を運ぶ、すると。
「うちに何か用?」
「!!?」
佐伯君!?いやそんな筈は、でも声が何処か似てる。振り向くとそこにはスーツをしっかり着こなし清潔感漂う20代前半の男の人…。
「あの彼方は、ってまず自分から…ですよねっ!私、柊若葉と申します佐伯君の…お知り合いでして。」
「へぇーあたるの…。俺は佐伯昴(すばる)」
「!!佐伯君の…お兄さんっ!?」
「弟が、世話になってるみたいだな…。」