タクミの疑問-3
12月26日。
ちづるは、仕事だった。
タクミは冬休みが始まった。
その日は夜だけバイトで、お昼に1人でラーメン屋に行った。
ラーメン屋を出てコンビニで立ち読みをして、団地に戻る。
階段を上がると、ちづるの家の玄関前に誰かいる。
「 ? 」
スーツ姿の男がいた。
男は自分の鞄から鍵を出すとちづるの家のドアノブに鍵をさす。
『 、あ 。
ちづちゃんの 、 、』
男はタクミに気がついて、会釈をした。
タクミも思わず会釈をする。
男はそのまま家に入った。
「、 、 、 、、。」
タクミは驚いたまま、自分の家に入った。
靴も脱がないで玄関に立ちつくす。
、 、 旦那 だよな 。
あー、 、 びっくり 、 、
結構 男前 だったな 。
、 、 、 、 、、、
いや、 ってか、、!
歯ブラシ! 男物の部屋着! !
やばくねーか ! ?
バレるっしょ!
ちづちゃん 怒られるんじゃね!?
タクミはスマホを取り出し、ちづるにラインを入れた。
【ちづちゃんの旦那が家に来てる!
メール、あった?
部屋着とか、ヤバくない?
見つかったら怒られるんじゃない!?】
と、メッセージを送ったが既読がつかない。
2:30、仕事中か 、 、。
タクミが玄関でそわそわしていると、隣の家の玄関のドアの開く音がした。
耳を澄ませると、玄関のドアに鍵を差し込む音。
スタスタと歩いて、階段を下りる音がした。
男がちづるの家にいた時間は
15分ぐらいだった。
「、 、出てっ た、 、 ?」
タクミはホッして、大きくため息をついて、その場にしゃがみこんだ。