受難-1
4
ニチャニチャと卑猥な音が浴室に響いている。
「こわいよ・・・おにいちゃん・・・こわいよ・・・。」
震える唇は、喘ぐように訴えつづけていた。
「やめて・・・こわいよ・・。」
ミナのお尻が宙に浮いている。
丸いだけの小さなお尻の下に、怒ったように膨れあがる巨大な肉塊が、ある。
「こわいよ・・・おにいちゃん、ゆるして・・・。」
「だめだ。いうことを聞かないミナが悪いんだ。だから、ミナの中に入れてやる・・・。」
未熟な性器の上をタケルのペニスが滑っていた。
ミナは、背中から膝の裏を持たれて、タケルの胸に抱えられていた。
子どもにおしっこをさせるような格好だった。
お尻の穴まで丸見えになった股のあいだから、巨大に膨れあがったペニスが突き出ている。
刃物で切ったような割れ目を擦るように動いていた。
タケルがミナの体を揺するように上下させている。
青筋を立てて反り返る肉塊は、泡にまみれた秘裂の上をなぞるたびに、ニチャニチャとはしたない音を奏でた。
ときどき先が溝に刺さって、今にもめり込みそうになった。
「おにいちゃん・・・ゆるして・・・お願いだから、ゆるして・・・。」
哀れなほどに唇を震わせていた。
ついさっきまでタケルの体を洗っていた。
ミナの全身を使って洗うようにいわれた。
どうすればいいのかなんて、わからなかった。
わからないままに、タケルから教えられるとおりに身体中に泡を塗り、肌を重ねていった。
タケルの腕や脚は、手のひらを滑らせてきれいにした。
大きな背中はミナの胸を使って洗うようにいわれた。
恥ずかしさに涙をにじませながらも、ミナは、ちゃんとタケルのいう通りにした。
最後に伸びきったペニスだけが残った。
それはタケルの腹に当たるほど、反り返っていた。
脅えた目を向けていると、口で洗えといわれた。
ミナは怖くて泣いた。
怒ったように鎌首をもたげるペニスが、ミナに危害を加えるような気がしてならなかった。
それだけは嫌だと泣いて訴えた。
ならばアソコで洗ってもらうとタケルはミナの体を持ち上げた。
背中から膝を取られて、脚を鷲掴みにされた。
無理矢理、股を開かされ、浮いたお尻の下にペニスを押し当てられた。
何度か先がめり込んだ。
入ったりはしていない。
しかし、ミナを恐怖させるに十分な迫力はあった。
「こわいよ、おにいちゃん・・こわいよ・・。」
つぶらな瞳から大粒の涙をポロポロとこぼしていた。
ミナは、しきりに怖いと訴えた。
正面には浴室のドアがあり、開けられた途端に、足を拡げきったミナのあられもない姿は丸見えになってしまう。
母親がいつやってくるとも限らない。
替えの下着を置きに来るのだ。
今までに覗いていったことはない。
だが、今日も覗かないとは限らない。
両親にバレることをミナはなによりも恐れていた。
股のあいだにはタケルのペニスがあり、今にも潜り込んできそうな気配がある。
ドアを開けられたら、たちまちミナのふしだらな姿が露見する。
両方の恐怖に脅えてミナは泣きつづけていた。
「ちゃんということを聞くか?」
タケルが耳元でささやいた。
見るも艶やかにミナの顔は羞恥で真っ赤に染まっている。
額に幾つもの大粒の汗を浮かべていた。
唇を噛みしめながら、涙に濡れた瞳は固く閉じられたままだった。
「じゃあ、入れちゃおうかな・・・。」
自分で握ってミナの性器に強く押しつけた。
「やあぁ・・・。」
泣きながら、ミナは抗うようにタケルの手をつかんだ。
つかむ手のひらに必死さがあった。
強く拒絶はしても声を上げて泣いたりはしなかった。
愚図るように静かに泣くだけだ。
いつもそうだった。
タケルにはとっくにわかっていた。
ミナは自分でも戸惑っている。
タケルを嫌いになれない自分に困惑している。
そして、淫らなことをされてもそれを許してしまう自分を理解できずに苦しんでいる。
何をしてもこの子は拒まない。
いや・・拒めない。
脇の下から手を入れた。
そろそろ虐めるのにも飽きてきた。
抱え上げてミナの体の向きを変えた。
ほっそりとした体は羽のように軽い。
おそらく体重は、まだ20キロもない。
膝を跨がせて薄い胸をあわせるように腰の上に乗せた。
驚くほどなめらかな肌がタケルの胸に重ねられる。
まだ乳房などというものは存在しなかった。
乳首のあたりが申し訳程度に尖っているだけだ。
それでかまわなかった。
豊かな乳房など欲しくはなかった。
この薄い胸を直に肌に感じているだけで、タケルはどうしようもないほどに昂奮できる。
密着度を高めようと抱きしめると、腕がミナの背中を通り越して自分へと戻ってくる。
それほどにミナの体は細い。
ずっとこの身体が欲しかった。
完成する前に食べてしまいたくてならなかった。
気持ちを殺して我慢してきた。
だが、もはや我慢する必要などない。