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ヒューマン・ロール・プレイ
【調教 官能小説】

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〜 家庭科その1 〜-2

「にに、どしたの?」

「別に。 おバカな子は好きだよっていっただけです。 そんなことより」

 そういうと【B22番】先輩は私から離れてくれました。 【B29番】先輩がもってきた大きな箱のところへいくと、

「よいしょっと」

 蓋を開けました。 『裁縫セット』と書いてるシールを貼った小箱が4つ、並んでいました。

「ごっこ遊びじゃアホらしいです。 じゃじゃん、ちゃんと本物もってきました。 えへん!」

 ……【B22番】先輩、胸をはって嬉しそうですが、見事に上半身が真っ平です。 見慣れているせいでしょうか、22番さんは胸なんて一瞥もしません。 それよりも箱の中身が気になるようで、

「先輩、これってどうしたんですか? まさか先輩方のセットを学園からもってきてくれたんですか? それにしたって4つもあるなら、【B22番】先輩、【B29番】先輩、それに【B2番】先輩でも1つ足りませんし……」

「違う違う」

 横から【B29番】先輩です。

「寮監がね、私たちが後輩を指導するっていうんで、特別に用意してくれたんだ。 寮監にしたら気が利いてるわ。 ま、その代わりっていっちゃなんだけど、私とににで、昨日は1時間『マッサージ機』する羽目になったけど」

「それって、わざわざ私たちのために……」

 22番さんが言葉を呑み込みました。 私も一息遅れてビックリです。 寮監には生徒に手を貸してくれるイメージは全くありませんでした。 

「たいしたことない。 つうが『背もたれ』になって、私とににが『足台』になって、私達の上に教官を乗せてさ。 ぷるぷる震えてれるだけで、楽チンだった。 だよね、にに?」

「どーこが。 にに的には超大変でした。 9号教官って足は重いし胸はデカいし、すぐ終わるっていいったのに1時間もかかりやがるし、想定外です。 頼みごとって、思いつきでするもんじゃなかったです」

「あのっ、ありがとうございました!」
「ありがとうございますっ」

 22番さんに続き、私も頭を下げます。 【B2番】先輩にも、部屋に戻ったら御礼いわなくちゃいけないですよね、流れ的に手伝ってくれたみたいですし。 ただ、どうしてこんなことまでしてくれるのか、先輩だってお人よし過ぎる気がして、ちょっと不思議ではありますけど……。

「特訓が終わったら私の『マッサージ機』にしてあげます。 なり方はちゃんと教えてあげるから、それでチャラにしてあげます」

「はい、頑張ります! 全力で機械になりますので、よろしくお願いします」

 即答する22番さん。

「や、冗談ですよ。 足マットで十分です」

「いえっ『マッサージ機』に躾けてください。 足マットは当然しますから、その後で先輩の足をほぐさせてください」

「だから……逆に面倒なんですって……もう。 とにかく、4つあるから、1人1つ『裁縫セット』をとりにきて。 にっくもです」

 肩をすくめて溜息をついてから、箱の中を指差しました。

「ええ? アレってスペアじゃないの? 何にも聞いてないよ、私」

「いってませんから」

 ポカンとする【B29番先輩】。 対して【B22番】先輩は平然としたものです。

「1人でお手本するのは寂しいです。 ににだけ痛いっていうのも癪だし、こういう時はお互い様ですよ。 つきあってくれるのが友達でしょ?」

「え〜友達ぃ〜? そうだったような気もするけど、そうじゃないような気もするんだよね〜」

「御託はいいから、ほら、にっくの分」

「……これっぽっちも聞く気はないわけか。 はいはい」

 やれやれといった調子で【B29番】先輩が『裁縫セット』を受け取り、私たちも先輩に続きます。 こうして家庭科の一分野、裁縫のレクチャーが始まりました。




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