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「夏の出来事 4」
【若奥さん 官能小説】

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過去の中 2-1

作文の授業の後からすぐ、ちづるは男子達にからかわれた。
後ろから、わざとちづるに届くように声が聞こえてくる。

(マジ、ウケたんだけどー!)
(普通さ、気がつくよね。)
(ってかさー、あいつの足、見た?
超震えてたの)
(見た見た、こんな感じじゃね?)
(ウケる!それコントじゃん!)
(もしや、ちづるのちって、鼻血のち?)
(うーん、山田くん座布団持ってって!)

ちづるは使い終わったティッシュを握りしめ、小さく震え机の一点を見つめていた。
しかしまだ、追い打ちをかける事があった。

(ちょっと、やめなよ!常盤さん、可哀想、、、)

仲良しの女の子の声だ。

(えー?お前も笑ってたじゃん)
(笑ってないよ)
(いーや、笑ってた! 血が、ズルっと出て笑っちゃったっしょ?)
(ふっ、っ!!、ちょっと!やめなよぉ!)
(ほら、笑ってんじゃん)

ちづるは学校では1度も泣かなかった。
家に帰って、ベッドの中で泣いた。

次の日。
ちづるは学校を休んでしまおうか、ギリギリまで悩んでいた。
しかし真面目な性格なゆえ、ずる休みをする事は出来なかった。

 昨日の事、今日は誰も言いませんように 、 、。
みんな、鼻血の事、忘れてますように、 、。

そう願いながら教室に入った。
うつむき、気配を消しながら自分の席に座ろうとする。
すると、昨日からかった男子達が黒板とちづるを交互に見て、笑っている。

  ちづるは、黒板を見た。

  顔が、真っ青になる。

日直の名前を書く場所。
男の子の名前の隣にこう書いてあった。

 「常盤 鼻ちズル」


(えー、、。只今、硬直しております、はい。)
(ってか、これ考えたの、誰?うまくない?)
(俺 俺 )
(やばーい、マジ、、これは座布団2枚っ)

脚が震えて動けない。
心臓の音が徐々に早くなる。
悪夢の中にいるようだった。

そこに、ちづるの仲良しの女の子が登校してきた。
すぐに黒板に気がつく。

「なにこれ!ひどい!
常盤さん、平気? ちょっと!
やめなさいよ、男子!
これ書いたの、誰!? ねぇ、誰なの!?」

その女の子の大きな声で、クラスの注目が集まる。

ザワザワ ザワザワ し始める。

、 、 、 、

、 、 なんで、そんな 大きい声で

   言うの ?


(いや、お前昨日、笑ってたから)
(笑ってないって言ってるでしょ!?)
(いや、ズル の所で笑ってたって)
(、っ、!もうっ、本当、やめなさいよ!)
(、、、目が笑ってるし)

クスクス笑い声が聞こえる。
クラス全員笑っていた訳ではないが、ちづるには、全員笑っているように聞こえた。


 なんで、  みんな 笑うの ?

  なんで  笑うの ?

    、 、 なんで、 笑うの?


「常盤さん、気にしなくていいよ、、  ね? あたし、書きなおしてあげるから。
 え、あ、、泣いてる、? 
ちょっと!常盤さん、泣いちゃったじゃん!!書いた人、本当、誰なの!?
謝りなよ!」

 
みんな  きらい、 、 

 みんな、 、だいきらい、 、


      だいっきらい 、 、 


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