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耳にキス、キス、キス。
【女性向け 官能小説】

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-10

 ケトルがくつくつと音をたてる。
 ドリッパーにペーパーフィルターをセットして、珈琲豆を入れる。
 ヒロキくんが後ろからわたしをぎゅっと抱きしめた。

「沙保、約束覚えてる?」
「うん。覚えてるよ」
「よかった」

 ヒロキくんの右手がわたしの胸元に伸びてくる。

「んっ……ヒロキくん……」

 音をたてて、ヒロキくんがわたしの耳を舌で愛撫する。
 腰のあたりがゾクゾクとした。

「沙保、あのね……」
「んっ……んんっ……なぁに?」
「珈琲を飲んだら、窓の前で僕のを咥えてくれないかな? この時間の窓ってさ、鏡みたいになるでしょ?」

 わたしはちらりと窓のほうへ目を向けた。
 カーテンが閉まっている大きな窓。

「んー、でもこうしてたら勃ってきちゃった。先に舐めてもらおーかなぁ」

 ヒロキくんが甘えたように言った。
 わたしはくすりと笑うと、ヒロキくんを見上げてじゃあ先にしよっかと答えてた。
 ヒロキくんがやったと言って、わたしにキスをする。
 腰のあたりがまたゾクゾクとした。

 手を繋いで窓のほうへ歩いていく。
 ヒロキくんがシャッとカーテンを開けた。
 そしてわたしに向き直ると、ベルトを外しながらわたしを跪かせた。

 ヒロキくんがわたしを見下ろす。
 大きな瞳が熱っぽく、そして潤んで見えた。

 わたしの頬を左手で優しく撫でながら、ヒロキくんが屹立した男性器をわたしの顎に擦りつける。
 わたしはヒロキくんを見上げたまま、擦り付けられた男性器のほうへ舌を伸ばした。
 ヒロキくんがわたしの舌に、唇に、荒々しく男性器を擦り付ける。
 ぬちゃぬちゃと卑猥な音がした。

 わたしはヒロキくんの男性器をくちに含むと、舌を広げてじっとりと這わせた。
 ヒロキくんがため息のような声を洩らした。

「あぁ……沙保が僕のを咥えてる……ねぇ見て、ほら、窓が鏡みたいになってるから……」

 わたしは横目で窓を見やった。
 そこには、まるで猫が伸びをするときのように腰を反らし、ヒロキくんに縋り付くようにして彼の大きく太い男性器を咥える自分が映っていた。
 カッと頬が熱くなる。

「あぁ……沙保の舌、気持ちいい……」

 わたしは夢中で舌を這わせながら、窓から目をそらすことができなかった。
 ヒロキくんの男性器を撫でるように動く舌。それを見ながら、わたしは自分も潤っていくのを感じた。

 くちをすぼめ、男性器を包んで上下する。
 鈴口を舌で割り、舌先でちろちろと舐めて刺激する。
 そんな自分を横目で見つつ、わたしは自分もまた深い興奮を覚えた。

「沙保は今日……僕のことを疑ったからね……罰だよ……」


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