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呪縛の檻
【その他 官能小説】

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檻からの解放-6

 事は計画通りに運んだ。一馬の秘書が絵茉にクマのぬいぐるみを渡すと、絵茉は遊園地に行く!と叫び出すと、彼女の両親の車は本来の目的地の反対方向へと走っていく。先回りをして、サービスエリアで車を降りた絵茉をさらい、猛スピードで車を発進させる。これもカーレーサー並みの腕をもつドライバーが行っていた。五十嵐和成の車が、絵茉を連れ去った車に追いつけるはずもなく、彼らの思惑通りに崖の頂上のカーブで、和成の乗った車はフェンスに追突し、そのまま崖下へと墜落していった。

こうして、絵茉は一馬の思い描いたように一人生き残った。

絵茉の家族が乗った乗用車が道路から跡形もなく消えると、彼らは絵茉を崖の頂上付近の道路に置き去りにし、警察と消防にすぐに連絡をした。
平日だったため、遊園地を目指す車は一台も通らず、絵茉は消防が駆けつけるまで一人、崖の上の道路で呆然と座っていたらしい。

結局警察は絵茉の両親は借金苦で心中したと判断した。絵茉の記憶は非常に曖昧であり、なぜ自分だけ助かったのかもわからなかった。


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