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呪縛の檻
【その他 官能小説】

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檻からの解放-3

 それからというもの、いつも一馬の頭の隅に絵茉の笑顔が浮かんでしまっていた。
振り払おうと思っても、絵茉の影は彼についてくる。一馬の妻、春花を抱いている時でさえ、彼は美しく成長した絵茉の乱れた姿を想像してしまっていた。

春花との結婚はお見合い、というよりも政略結婚であった。雨宮グループの社長に相応しい家柄のお嬢様であった。彼女の事を愛していない訳ではなかった。美しい妻を娶り、彼女と自分によく似た出来のいい息子にも恵まれた。これ以上望むものはないではないか・・・。あの少女の事はなかった事にすればいい。そうして一馬は絵茉にもらったシールを書斎の引き出しの奥深くに仕舞い込んだ。

 しかし数か月たっても、彼の心から絵茉の存在は消えなかった。むしろそれは日に日に大きくなる。彼女にもう一度会いたい。そう思うようになっていった。
仕事の合間を縫い、彼は探偵を雇い絵茉を見つけ出した。
絵茉の両親の仕事、絵茉の通う学校、絵茉の習い事・・・絵茉の隠し撮りされた写真を見た時、思わず一馬は写真の絵茉に口づけをしてしまっていた。それはまるで初恋のような感覚であった。

この時より一馬の欲望は止まらなくなってしまう。
絵茉を必ず手に入れる、彼はそう決めた。


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