檻からの解放-11 そんな妻の変貌に気がつかない一馬は益々絵茉に溺れていく。 彼女が一緒にいてくれるのなら、自分は何もいらない。家族でさえいらない。 そう思うようになっていた。 息子の秀慈にも無関心になって行った。 それが一馬の唯一の計算違いだったのであろう。