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【フェチ/マニア 官能小説】

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コレクション-7

 頬がカッと熱くなる。
 わたしは思わず姿見から目を逸らした。
 その間にもハヤトさんはシャッターを切り続けた。

「Cocoちゃんは攻められるのが好きなんだよね。どんなふうに攻められるのがいいの? 優しく? それとも激しく?」
「あ、あの、あの……」
「大丈夫だよ。誰にも言わない。ここだけの秘密。俺、ふたりだけの秘密っていうの大好き。お気に入りの相手とのふたりだけの秘密」
「えっと……その……」
「恥ずかしい? じゃあ俺の好みをおしえてあげる。それでおあいこね。俺、恥ずかしがってる相手を攻めるのが大好き。優しくほぐしてから激しく攻める。お気に入りの相手を喘がせるのが大好きなんだよね」

 ハヤトさんが姿見の横に片膝をついてシャッターを切る。
 こっちを向いてと言われるたびに、羞恥心が掻き立てられた。

「Cocoちゃんはどう攻められるのが好き?」
「わたし……わたしは──激しくされるのが……好きです……」

 蚊の鳴くような声で伝えた答えを、ハヤトさんがはっきりとした口調で繰り返した。
 頬がさらに熱くなる。

「可愛いね、Cocoちゃん。顔真っ赤にして……ホント可愛い。脚、モジモジさせてどうしたの?」

 わたしはイヤイヤと顔を横に振った。
 ハヤトさんがカメラをおろしてごとりとテーブルの上に置くと、ちょっと待ってねと言って姿見が置いてあった場所にある三脚と黒い鞄を持って戻ってきた。

 姿見の隣に三脚を置き、黒い鞄からビデオカメラを取り出して設置する。

「花火の撮影なんかによく使うんだけどね。Cocoちゃん可愛いから、映像でも残しておきたくなっちゃった」

 そう言いながら、ハヤトさんは慣れた手つきでビデオカメラをセットし、録画の確認をした。
 わたしはドキドキとうるさいほどに打つ鼓動を鎮めるのに必死だった。

 ハヤトさんがわたしの隣に座る。
 わたしは身体がキュッと震えるのを感じた。

「Cocoちゃん、えっちなことしようか」
「ハ……ハヤトさん……」
「そういう気持ちになってるんでしょ? 目がトロンとしてるからね。手首を縛られて、えっちな気分になっちゃったんだよね」
「や……そんなこと、ないです……」
「そう? ホントかなぁ」

 ハヤトさんがわたしのブラウスの胸元──ちょうど乳首のあたりを円を描くようにゆっくりと撫でた。

「んっ……あっ……んんっ……」

 乳首に当たるか当たらないかギリギリの場所をくるくるとなぞられ、わたしは思わず目を閉じて声を洩らした。

「あっ……あぁっ……んっ、んっんっ……」

 焦らすようにゆっくりと動く指。
 わたしはたまらず、うっすらと目を開けてハヤトさんを見上げた。


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