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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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全然平気だから…-4

「巴、優勝おめでとう。」
「ありがと。蓮のお蔭だねー。」

バレーの大会に見事優勝を掴んだ私、トロフィーを手にした感触が今でも残る。

「なーんか吹っ切れたのよねぇー、負けても良いから全力を出せっ!って言われて。」
「うーん?僕そんな事言ったっけ?」
「言ったようなもの。」
「あはは、それもそうだねぇー。」

はぁーー、公園の空気が気持ちー。

「これで不安だったもやもやした気持ちが晴れたね。」
「そうねぇー、今まで勝てるか悩んでたのがバカみたい。」

もやもやした気持ち、ねぇー。

「でも私、まだ完全にもやもやが消えた訳じゃないよ。」
「?まだ、何か。」

何よ、とぼけてる訳?それとも鈍感?

「何か…じゃない!私ねぇーハッキリしない男は嫌いなの。」
「え…何?」
「ったく!弓道部の合宿の件よっ!この前聞いたよねっ!?」
「あー、そう…だったね。」
「今度いう今度こそ、白黒ハッキリさせて頂くわ!」
「………。」

答えを聞くまで、ジーっと眉を尖らせ彼を見つめ。

「それはー、その。」
「…良いよ、別に。」
「えっ?」
「もしかして、気…使ってる?私が傷つくんでないかって。」
「まぁー。」

やっぱり、単純。

「あのさー逆に気になるのよねぇー、そうやってじらされると。」
「でも、大会があったし。」
「バーカそれはそれ、これはこれ。気持ちを切り替えるくらい出来るつーの!」
「大会が終わって、落ち着いた所でアンタの顔が浮かんでさぁー。」
「……。」
「どうなの、それで?」
「んー。」
「いーよいーよっ!ハッキリなさいな、私なら全然…平気だから。」
「巴……。」

シーンとする空気、少しの間が空いた所で彼はようやくその重い口を開き……。



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