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調教学園物語
【調教 官能小説】

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〜 木曜日・補習 〜-2

 講習室は静かだ。 誰も何もしゃべらないからだ。 【補号】は机に書類を広げ、私たちに関わることだろうか、チラチラこっちを見ながらしきりに記入している。 21番は時折不安そうに顔をあげ、どことはなしに視線を彷徨わせている。 22番は固く唇を結び、ジッと正面を見たまま動かない。 一方で33番こと私はといえば、殺風景な部屋の彼方此方に佇(たたず)む器具が気になって、ソッと様子を伺っていた。 『バッテンをつくった木組みから伸びるバネ付枷』や『電導コイルが繋がったヘッドギア』、『凹型の谷間から突起が伸びた台座』。

 どれもがみな、『幸福』とは無縁の武骨な外観だった。


 ……。


 書類が片付いたのだろうか。 やがて【補号】は私たちの首輪を引いた。 引っ張られるままに部屋の中心に連れてこられた私たちは、四つん這いのまま説明を受けた。

 『バッテンの木組み』は『プログラムA』に用いるという。 『プログラムA』の内容はこうだ。 木組みから伸びた5つの枷で両手・両足・腰をそれぞれ固定する。 枷にはバネが備わっていて、常に木組みに全身が引っ張られているので、本気で身体を動かさないと、前へ進むことすらできない。 その状況で補習受講者はバネに逆らって前進し、5メートル先のポールを目指す。 ポールは受講者が直立した場合の股間の高さに調節してあり、先端に『針』が光っている。 受講者は前進してからまっすぐ立ち、クリトリスを件の針でつつき、その刺激で絶頂することが出来れば補習合格と判定される。

 勿論、前進する途中でバランスを崩せば、バネがあっという間に受講者を木組みに張りつける。 そもそもバネ自体が強力なので、自力で木組みから離れることすら困難なのだ。 バネは伸びれば伸びるほど復元力が増す。 つまり、進めば進むほど引き戻そうとする力が強まる。 バランスを崩さず進むこと自体至難の技で、バランス力はもちろん筋力も相当に消耗する。

 よしんば順調に前進したとして、必死になっている受講者に『昂ぶる』余裕などない。 運よくポールに辿り着き、爪先だちして股間の持ち物を針で突くことができたとして、それで絶頂するなんて土台無理な話なのだ。 痛いだけの針刺激に達したフリをしてみたところで、首輪が光らなければ絶頂とはみなされない。 そうこうするうちにバランスを崩し、勢いよく木組みに叩きつけられる。 最もよくあるパターンだ。

 つまり。 この補習で合格するには、

 1.常に低俗な妄想と暗示で、自分自身を自慰の期待に駆り立て、クリチンポを勃起させながら、
 
 2.強力に引っ張られるバネに逆らいつつ、いつでも絶頂する寸前を保ち、

 3.最も敏感なクリチンポをポールの先で光る針に躊躇なく刺す。

 ことを同時に実行しなくてはいけないという。 淡々と説明する【補号】の物言いをききながら、何度も気が遠くなった。 一度絶頂するために、どれだけのハードルを設ければ気が済むのだろう? というより、イクことは、いくつもの困難を越えて達成する類ではないと思う。 ただ無性に身体が疼くとき、自分で自分を慰めて落ち着かせるための手段でしかない。 それだのに、これではまるで『イク』ことが『達成』に値する行為のようだ。 達成したところで、行為自体は『ヨタヨタと歩き、ポールを跨いで『絶頂許可願います』と叫び、首輪を点滅させながら、木組みまでバネに引き戻される』ことに変わりはない。 間抜け極まる一連の動作は、しかし、これを達成するまでは補習は終わらないという。 食事も休息も与えられず、ただ無様な絶頂を晒すためだけにバネと格闘する自分の姿を想像しただけで、私の口に酸っぱいものが込みあげた。



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