第七章 処女を捧げる-1
受け止めた全ての感覚を快感に昇華させた綾乃が、激しく体を痙攣させ、潮を吹きながら崩れ落ちる。そんな綾乃を結花が素早く抱き留める。しかし結花は、優しく綾乃を抱きしめながらも、跳ね上げた脚を降ろさせることはなかった。
「綾乃、よく頑張ったわ・・・でも、まだよ・・・まだ、前儀が終わっただけ・・・
さあ、しっかりと立つの。男達を悩殺するポーズをなさい!」
絶頂の余韻に太ももを小刻みに震わせながらも、綾乃が気丈にポーズを決める。
「皆様を受け入れる覚悟ができたようね?」
綾乃は結花を見詰めて頷いた。
「なら、あなたの処女も捧げられるかしら?」
「処女を捧げる?」
結花が静かに綾乃に語り掛ける。
「綾乃。あなたが選ぶのよ・・・
このまま好きな男性が出来るまで処女を守りたければそうすればいい・・・
もし、あなたが審査員や観客の皆様を愛し、処女を捧げても良いと思うのなら・・・
ここで皆さまに処女を捧げなさい!」
結花の深刻な表情に綾乃は途惑った。
「ああああ、コーチ!どうすれば良いですか?」
結花は迷っていた。綾乃を世界で戦える選手にするには、ここで処女を奪い、洗脳する必要があった。しかし、それをしてしまうと・・・
「これだけは強制できないわ。綾乃が決めるのよ・・・」
「コーチ・・・教えて下さい。処女を捧げると、どうなりますか?」
「処女を捧げることの意味は分かっているわね?
赤ちゃんを授かるための行為ですもの、本当に愛する相手を選ぶのは当然よね?
でも、それだけじゃないわ。セックスはとても快感を伴うの。一度してしまうと求めずにいられなくなるのよ。つまり、求める相手を、して欲しいとおねだりする相手を選ぶということなの・・・
観客の皆さまを受け入れ、選ぶことができれば、競技を続ける上で理想的な環境が整うわね。世界も夢じゃなくなるわ。
でもね・・・不特定多数の男性に身を捧げてしまうと・・・一人の男性では満足できなくなる・・・後戻りはできないのよ・・・
だから、よく考えて決めなさい」
仮面を被った男子生徒達が静かに見守る。
「コーチは、コーチはずっと綾乃の傍にいてくれますか?コーチのご主人のように、競技を止めてもずっと・・・」
綾乃は結花の気持ちを確かめた。
「ええ、もちろんよ・・・」
「それなら、綾乃は特定の男性を好きになったりしません!だからコーチ!命じて下さい!綾乃の身体はもうコーチのものです!」
「綾乃・・・なんて可愛いの・・・いいわ、私と一緒に地獄に落ちるのよ。私が決めて上げる。あなたの処女はこの競技に捧げるのよ!」