莟の綻び-2
恵利子が自宅で使っていた入浴剤、シャンプーにリンスそれにボディーソープ。
それに冷凍食品でこそあったが、多種多様な食材で温かな食事を与える。
室内においてどれだけ大声をあげようと、無駄である事は初期段階で理解させている。
トイレにしても、入浴にしても当然監視の上で、手の拘束は片方のみ両脚の拘束は解かなかった。
それはつまり基本的な日常生活において、《監視＝介助》が必要であることを認識させる為である。
買い揃えて行く物はほぼ例外なく、ネット通販での購入であった。
いわゆるそれは○mazo○であったり楽○市○での購入であり、利便性を追求した上での結論である。
それには致命的な欠点があり、《恵利子失踪の露呈＝警察捜査の介入》はネット使用による履歴から容易にその犯人が判明する点であった。
それは事件が明るみに、少なくても恵利子の両親が警察へと届け出た場合にのみ限られる。
どのみち商品購入にどれだけ気を配っても、これだけの情報化社会、街には防犯カメラと言う名の監視カメラが犇めいている。
それ故俺の犯行行動においては、警察が介入して来ない事が大前提となっていた。
そして俺には姉が、姉夫婦が愛娘の失踪においても、警察への届け出を大きく躊躇う確信にも似た想いがあった。
姉は中学生時代に性犯罪被害を受けている。
実際のところ姉が、どの程度の性被害を受けてしまったかは定かでは無い。
しかし警察への届け出は、事件を周囲に面白おかしく歪曲させながら拡散し、当事者の姉をひどく傷つける結果となる。
その経緯は姉の夫となった人物も、十分把握理解した上で結婚している。
忌むべき事柄であったが、それは現在の恵利子自身の人格形成にも大きく関わっている。
姉は元教師の観点から教育熱心であり、娘の異性関係には過干渉なまでに神経質であった。
危ういまでのそれは結果的に良い方向に反映され、少女は清廉潔癖なまでに品行方正に育っていく。
口淫錬度の向上は、飛躍的にその待遇向上も実感させる。
それは真っ当な人間から見れば馬鹿げていたが、当事者である恵利子にとっては少なからず的を得はじめていた。
もっともそれは俺の悪辣且つ繊細とも言える二次攻撃が、実を結び始めた結果と言って良かった。
おれは日々いたずらに恵利子に対し、飲食物を与えていたわけでは無かった。
その中には副作用が少ない催淫剤を混入し続けていたのだ。
その兆候は数日前より視覚的にも感じられていた。
髪の毛の様に繊細で、その毛量も少なく生え具合は疎らな太腿付根。
そこに息づく浅いスリットに、ほんの僅かではあるが綻びがみられはじめる。
忌むべき行為を強いられながら、もしかしたら本人すらそれと気づかない萌し。
恵利子は日々の口淫に応じながらも、自身の身体に触れられる事に対しては終始一貫して強い拒絶の意思を示し続けていた。
監禁 10日目
この日俺は体調不良を理由に、精を放つ事無く一日を終えるふりをした。
いつものように入浴を終えた恵利子に、就寝の為ベットへの拘束を施す。
「くぅっ、くっくぅ、ぃくぅぅぅ」
まるで鳩の鳴き声のような、力ない呻きが明け方の室内に漏れ聞こえる。
もっとも恵利子に対し時間の概念を与えぬよう、部屋にはカレンダーや時計は無い。
「ぅぅ、くぅっ、っぅ、ぃくぅぅぅ」
綻びをみせはじめた莟は容赦なく責め立てられ、強制的な快楽注入により……
か細い腰は撓りながら、連続して痙攣にも似た動きを繰り返す。
それでも肉厚の舌先は、捉えた花芯を逃す事無く延々と舐り続ける。
はらりっと、解けはじめる。
外輪の花びらは膨らみを帯び、自然な開きをみせる内輪の花びらからは、透明な清蜜が溢れ太腿へとつたう。