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『Twins&Lovers』
【学園物 官能小説】

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『Twins&Lovers』-98

第9話  CONFESSION 〜告白〜

 夜は終わっていない。
「ん、く………」
 ふたみの吐息が、満月の光に滲む部屋の中でかすかに響く。

 にちゃ、にちゃ、にちゃ………。

「んっ……んんっ………」
 そして、粘り気のある水の音。それは、彼女が自らまさぐっている所から発せられていた。
(…………)
 どんなに耳を澄ましても、もう隣の部屋からは何も聞こえてこない。
『あっ! あうぅ! いい! いいのぅ!』
『ゆ、ゆ、たろ……あっ、ああ! いいっ! いいのっ! ゆ、たろ………!!』
『くうっ! あ、あああ!!』
しかし、まるでヘッドホンをしているかのように、耳の奥からひとみの嬌声が響いて、全身に音の振動を起こすのだ。
 尿意を催し、それを窓から開放したことで冷めたはずの身体が、再び疼いた。せっかく汚れた下着を替えたばかりだというのに、滲んできた溝のところに布地が張りついてしまう。
 気がつくと、指がショーツの中に伸びていた。
「あ、あく………ふ……ふぅ……」
 たちまち身体の奥からつばきが溢れ、ふたみの股間を濡らした。それを指に絡めとり、陰唇をまるごとなぞるように動かす。
ちょうど中指が、むきだしになっている敏感な粘膜を刺激している。単調な動きでも、確実に自分の性感帯をとらえて。

 ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ………。

 あとから、あとから、泉のごとく湧き出る分泌液。それは、とても、熱い。
「ん、んんっっ!」
 背筋に、電流が走る。少しだけ折り曲げた中指の先が、中に入ったからだ。
 慌てて口を抑えた。静かではあるが、まだ隣の部屋には勇太郎がいるはず。
「………っ……っっ……」
 しかし指は止まらない。浅く埋まった部分を広げるように円運動を繰り返し、入り口をなぶる。
 じゅ……と、下腹部に熱がこもり、それがそのまま下の口から溢れてきた。指をべとべとに濡らし、ショーツに染み込んでいく。
 ふたみは、太股を浮かせると、ショーツを膝のところまでずらした。その中心にはべっとりと、淫らな行為のなごりが筋状に残っている。
(いやらしい……)
 てらてら光るその部分を目にすると、自分のしていることに、ふとした罪悪感が沸き起こる。それは、“自慰”というものは、実は神の怒りに触れる行為だったと何かで読んだせいかもしれない。
 それでも、指は伸びた。
外気に晒され、すこしだけ冷えてしまった陰唇だったが、ふたみの指を迎え入れると再び熱い液体を零し始める。
「は、はふ………んっ、んっ、んっ、んっ……」

 くちゃ、くちゃ、くちゃ………。

 自分の身体の一部なのに、まるで、別の軟体動物を弄んでいるような感触。そして、腰から波紋のように広がってゆく心地よい愉悦。
それはいつか、彼女の理性に薄い膜を張り、同時に、かすかな罪悪感をも完全にデリートした。
「あっ、くっ、う、うくっ、んっ!」

 ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ………。

 指の動きがエスカレートしてきた。中からネバネバしたものを掻きだすように、中指の伸縮を大きく強くする。だらしなく開いたふたみの陰唇は、その愛蜜を貯めることができずに、尻を伝ってシーツに垂れながしてしまった。


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