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『Twins&Lovers』
【学園物 官能小説】

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『Twins&Lovers』-7

 絡み合った若い男女の肉体は、衣服を乱しながらお互いの熱を求めてあがいている。溶けてしまいそうな情念を唇に託し、お互いの息を貪る。小説によって高まった劣情は、まるでその世界を再現するかのように、ねっとりとした抱擁を二人に与えた。
「あム……ム……むふ……」
 時折こぼれるひとみの声は、あまりにも扇情的。勇太郎の理性は、張ったばかりの障子紙よりも破れやすいものになっているだろう。
自分の身体の下で、接吻だけでこんなに悶える少女を、もっと淫らに躍らせたい。
 渦巻く欲望を抱えながら、しかし、あくまで優しくひとみの唇を、まずは愛した。
 つ、と離れた唇からこぼれる唾液は、銀の糸。それは、二人の情欲をこの上もなく駆り立てる。
「ゆ…う…ん……むぅ……むん……」
 名前を呼ぼうとしたひとみは、しかし、その名前を持つ少年によってその行為を防がれた。変わりに、悩ましいまでの熱い思いが、触れた唇から伝わってくる。勇太郎の、若さに任せた愛情を、たっぷりと感じる。
 思えば、恋愛について経験も何もない二人だ。それが、初めての交わりでここまで濃厚な接吻を重ねるのは、やはり小説の賜物だろう。より高次の性教育を、二人は十分に積んでしまっていると言える。
「ん………ん!!」
 ひとみの声が一段高くなった。勇太郎が、その乳房に触れたからである。既に、熱を帯び続けているひとみの身体は、敏感なものになっているのだ。
 ボーイッシュなひとみは、いつもTシャツにトレパンが常時のスタイルである。従って、柔らかい胸の感触が、薄手のTシャツから直接手のひらに伝わり、勇太郎は気持ちがいい。
 たぷたぷと震える聖なる丘を、周りから愛撫する勇太郎。あくまで、優しく。そして、時折は激しく。
「む……んきゃ……あっ、あっ、あンっ………」
 艶めかしい嬌声が、ひとみの唇から漏れた。勇太郎の愛撫を受ける胸の、あまりの気持ちよさに、ひとみは彼の唇を受けきれなくなったのである。
「声を…出したいの?」
 勇太郎は聞いた。そして、両手を使って、二つの丘をやわやわと撫でさする。
「ひぁ!」
 ぐむと、指を丘に沈み込ませた。これまで触ったことのないような感覚が、勇太郎の手のひらに広がる。これを別の何かで表現することなど、出来そうもない。
「んっ、やっ、あっ、あんっ、あぁあっ、あっ、ああぁぁん!」
 勇太郎の揉み込むリズムと、ひとみのあげる嬌声とが、まるでひとつの旋律を奏でるがごとく部屋に響いた。身体のリズムも、心のリズムも、これ以上ないくらいに琴瑟相和している。
 ず、と勇太郎はブラジャーごとひとみのTシャツを剥いた。図ったように、ぷるりとまろびでた肌色の双丘は、その頂点に紅い実をたゆませていた。
(あ……)
 たゆませて、というのは正確ではなくなった。芯でもあったのか、その紅い実は、外気に触れたとたんにその存在を烈しく主張したのだ。
「や、やだ……」
 ひとみも、自分の乳首が勃ってしまったことを自覚したのだろう。身悶えて恥ずかしがる。その仕草が、いっそうの劣情を勇太郎に与えるとも知らずに。


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