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『Twins&Lovers』
【学園物 官能小説】

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『Twins&Lovers』-8

「ん、きゃっ!」
 勇太郎が、実にかぶりついた。
 ちゅっちゅと吸い上げて、そのエキスを楽しむ。当然ながら乳汁は出ないが、かわりに、汗ばんだ肌の若い香りが、鼻腔を刺激してくれた。
「おっぱい、おっぱい………いいよ……っ!!」
 胸から湧き上がる快楽にひたすら喘ぐひとみ。二の腕で、勇太郎の頭を抱え、遮二無二押し付ける。勇太郎は、柔らかくも張りのある乳房に、埋没した。
「もぷっ!」
 我ながら、間抜けな声だったと思う。しかし、押さえつけられた力は意外に強く、勇太郎は脱出できない。
 こうなると、若い肌の匂いに逆にむせてしまい、新鮮な空気が欲しくなる。勇太郎は、もがいた。
「あっ、や、動いちゃ、ダメぇっ!」
 それが、一層の悦楽を生んでしまったらしい。ひとみは乱れ、勇太郎はますます息苦しくなった。
(こ、これは……)
 勇太郎は、酸素の欠乏を自覚した。
まさか、前戯で腹上死! しかも、女体の悦楽を、我が子息で感じる寸前に!
(お、おおう!)
 勇太郎の生を寸断し得ない事態は、更なる愛を渇望する彼の力で、なんとか生き長らえる未来を手に入れた。そう書くと、あまりに大げさだが。
「はあ、はぁ……」
 胸への愛撫が止まったひとみは、ようやく人心地ついたのか、息を荒げている勇太郎を心配そうに見つめている。その原因が、自分にあることも、理解しているようだ。
「ご、ごめんね……気持ち、よくって……」
「あ、ああ、うん。嬉しいよ」
 勇太郎は、真にそう思う。好きな人が、自分の愛撫でここまで乱れてくれるのだから。
「ね、ゆうたろうくん……」
 ひとみの甘い声が、勇太郎の耳朶をひたすらくすぐる。
「縛って、いいよ……」
「へっ!?」
 勇太郎は、耳を疑った。
 まだ、童貞処女の間柄。それが、いきなりSとMの世界へ!?
「ゆうたろうくんの、ジャマをしたくない……」
 ひとみは、ふいに起き上がって、勇太郎の唇に軽いキスを送ると、よろよろとタンスに向かって這い、三段目の引き出しから長めのスポーツタオルを取り出した。
「ね、これで、ベッドのところに、手を……」
 勇太郎は、ひとみの思惟を悟った。
 彼女の身体を抱え、ベッドに優しく横たわらせる。そのまま彼女のその腕を頭の上に持っていき、手首の部分を軽く縛って、ベッドの格子に繋いだ。これで、どんな悦楽が彼女に襲い掛かっても、簡単には手を動かすことは出来ないだろう。傷がついてはいけないから、浅く結んでいるが。
 勇太郎は、そのひとみの思慮に胸が高鳴った。思いやりに溢れたキスを、彼女に贈る。
 小鳥同士がついばむような、可愛いキスを繰り返したあと、勇太郎はいよいよひとみの下半身に情欲を向けた。
 太ももまでのトレパンをするりと脱がすと、そこには純白の聖地が。
 恥ずかしそうに太ももをあわせてはいるが、うっすらと翳る恥毛の園は、汗か何かで下着が湿っていることを示している。
 たまらない……勇太郎は、理性が吹っ飛びそうだった。両手を拘束され、身体を隠せない格好で、それでも唯一自由になる両脚で、自分の大事なところを隠しているひとみの姿。
 もっと、愛してあげたい。
勇太郎は、ほっそりとしたひとみの太ももに、そ、と指を滑らせた。
「は、きゃうっ!」
 胸の愛撫とは全く違う。敏感な太ももの肌を、つつと伝う勇太郎の指に、ひとみの身体は跳ねた。
「きゃあん! やんっ!」
 指だけではない。勇太郎は、舌を使ってひとみの柔らかそうな腹部を愛撫する。ぬらりとする感覚が、へそを通り、下腹を通り、大事な部分は素通りし、太ももを舐める。胸のときと同じく、汗ばんだ香気が、今度は舌から直接勇太郎を刺激した。
「あ、ああん! く、くすぐったいよぉっ!!」
 太ももを、何度か往復し、内側へ内側へと移動する舌。そして、ついに、硬く閉じていたひとみの膝を、勇太郎は割り開いた。
「―――――――――っ!!」
 さしたる抵抗もなく、脚は開かれ、ひとみが守ってきた純潔なる聖地が、布越しとはいえ勇太郎の目に晒された。白い生地はすでに濡れきって、桃色の何かが透けて見える。
 勇太郎は、そ、と、指を、白桃色の部分に、触れた。


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