『Twins&Lovers』-158
「んっ……あっ、あ、あああぁぁぁぁぁ!!!」
ひとみを深く貫く、熱い激情。
「あっ、あっ、んうっ、んっ、んっ、んくぅっ!!」
ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ、と容赦ない責めに泣きわななく、その媚肉。
「ゆうたろ……あ、あっ……す、すき、すきっ、ゆうたろっ、あ、ああっ!!」
何度も名を呼び、想いを溢れさせる唇。勇太郎はその返礼に、さらに激しくひとみを貫いた。
「あ、あああぁぁぁ!!」
喉を逸らして女神が吼える。勇太郎にだけ聴くことを許された、その独唱。
ぐちゅぐちゅぐちゅ……。
「んっ、んんっ、んっ……んくっ、あ、ああぁうぅ!!」
そして、自分だけが奏でられる淫猥な伴奏。それに乗せて、女神は淫らな歌声を響かせるのだ。
「もっと……もっと、歌ってよ……」
「あ、あっ、んんっ、んっ、んんっ!」
その歌声は魅惑の調べ。勇太郎は完全に虜となり、さらに腰の動きを速めていく。
「あっ! は、はげしっ! あ、あぅ! やぅ! ン、ンン―――……っっ!!」
さらに高く、伸びやかに。ひとみは己の中で氾濫する愉悦を、喉から溢れる旋律にかえて、勇太郎を愉しませた。
「や、やだっ! イ、イッちゃうよ! い、いや! まだ、いやっ!!」
ぷるぷるとひとみが微かに震える。性の高みに、触れてしまったらしい。
勇太郎は激しくしていた腰の動きを緩めていく。まだ、ひとみはそれを望んでいないらしいから。
「あ……ふ……」
ひとみの呼吸が整うまで、緩めた動きを今度は完全に止めた。
「は、あ……ん、んんっ……はふぅ……」
ふるふる……。
おそらく、僅かに頂を登ったであろうひとみの腰が小刻みに震え、しかし、それはすぐにやむ。
「……ふぅ」
そして、火照る瞳を勇太郎に向けてきた。
「おさまった?」
優しく前髪を梳りながら、恋人に問う勇太郎。
「う、うん……ありがと……」
「しばらく、こうしていていいかな?」
ひとみのなかに自分を静かに埋めたまま、勇太郎は頬を寄せる。柔らかくて、熱い感触。
「ん……いいよ……」
胎内に勇太郎の熱を受け止めたままで、しばらく時を過ごすことにした。
暖かさが、心地よかった。まるで、じわじわと沁みこむように、勇太郎の愛情が体中に広がってゆく。
優しく背中を抱きしめて、胸板にふくらみを押しつけた。触れている場所の全てから、勇太郎を強く感じたかった。
もう、この人と離れたくない。
「勇太郎、好きなの、好き……」
耳元で、ささやくように、しかし、想いをぶつけるように、ひとみは言う。
「好き……わたし、あなたが好き……好きで好きで……どうしようもないくらい、好きなの……」
「ひとみ……」
「とまらないよ……あなたが、好きだってこと……いっぱい、いっぱいになっちゃって……とまんないよ……」
「………」
「勇太郎だから……あなたが、勇太郎だから……勇太郎じゃなきゃ、わたし……きっと、だめ……だめなの……」
想いは零れて止まらない。ひとみの唇から迸る感情は、勇太郎の胸を熱くする。
「ねぇ……いなくなっちゃ、いやよ……」
「? ……どうして、いなくなったりするんだい?」
意外な言葉がひとみの想いから紡がれたので、勇太郎は少し困惑した。
「そう、だよね……勇太郎、ここにいるもんね……どうしてだろ……?」
自分の言葉なのに、ひとみも戸惑っているようだ。