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『Twins&Lovers』
【学園物 官能小説】

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『Twins&Lovers』-10

「あ、ち、ちがうよ……あ、うん、そこ、そこだ、よ」
 ひとみのナビゲートを受け、ようやく膣口へ辿り着いた肉剣は、改めて挿入の瞬間を待った。今度は、確かに奥に向かって進んでいく肉の剣。
「痛っ!」
 ひとみの叫びが、その進入をとどめた。しかし、ひとみは、眼で、入って欲しいと訴えかける。勇太郎も、その意に応えんと、固く締め付ける口内に向け、剣を突き上げていった。
 めり、めりと何かが裂ける。
「ぎっ―――――!」
 明らかに、快楽とは違ううめきをひとみはあげた。破瓜の痛み。少女から女へと続く道程を遮っている門をくぐるのに、どうあっても避けられぬ痛み。
 想像を絶するその痛みが、ひとみの身体をばらばらにしてしまうほどの衝撃で彼女に襲い掛かる。
 めり、めりと押し進む肉剣の無残な仕打ちに、花びらの形はゆがみ、その深奥から赤い雫をこぼし始めた。
「い、痛……ん、あ……!」
 勇太郎は、あまりの痛ましさにこれ以上進むべきやと悩む。しかし、ひとみの眼は涙をこぼしながらも、やめないで欲しいと訴え続けている。
 勇太郎は、ひとみの手の拘束を解いた。そして、すばやくその手に、自分の手を重ね合わせる。
 ひとみは、何かを求めていたかのように、その手を掴み締めた。
(ひとみさん!)
 想いを手のひらで重ねた瞬間、勇太郎は、一気呵成にひとみを奥まで貫いた。
 ずむっ!!
「ひぃっぐぅっっっっっっっっっ!!!!!」
 大絶叫だ。ひとみの声とは思えぬほどの、魂の叫び。
 破瓜を告げる、紅い筋は、ひとみの少女が終わったことも告げている。
 ひとみの荒い呼吸が整うまで、勇太郎はじっとしていた。正直、剥き出しの肉剣にまとわりつく果肉の感覚は、すぐにでも剣の精を奪い取ろうとする。ひとみが呼吸をするたび、その心臓の動悸が重なるたび、秘肉が蠢き、至上の悦楽を勇太郎に与えるのだから。
「い………よ」
 ひとみは、快楽のものとも、痛覚のものとも判別しきれない喘ぎの中、勇太郎に言った。
「きもちよく………なって」
 涙をこぼしながら、微笑んだその顔に、たまらず勇太郎は腰を振る。たとえ、ひとみが、痛みの中に悶えようとも、勇太郎は腰を振ることに決めた。確かに、極上の快楽が、その粘膜の摩擦によって生じており、もっとそれを楽しみたいという気持ちがほとんどであることは否めない。しかし、早くひとみの身体を楽にしてあげたい想いの方が強い。
 だから、勇太郎は腰を振った。腰を振った。腰を振った。
 ひとみの唇を奪い、腰を振り、つないだ手のひらをぎゅと握り、そして、また、腰を振った。
「んっ、たっ、いっ、うっ、あっ、つっ、あくっ!」
 ひとみの声は明らかに痛みのものだ。しかし、悲しいかな男の欲望はボルテージを高めて、その頂へ着実に駆け上っていく。
 早く、早く、早く、終われ、僕。いつもは抑えていたい放出の快楽を、いまはとにかく早く。早く、早く、早く、早く。
 そして―――――。
「あ、う、くっ!」
「ん、んぁああ!」
 びゅくびゅくびくびゅびゅびゅびゅ!!
 これまでにないほどの容量で、剣先から全てが迸り出た。直前に、ひとみの中から抜いたそれは、ひとみの身体に白いものを満遍なくふりかける。処女を貫いた証である赤い色が、肉剣に絡みついている。
 赤と白の鮮やかなコントラスト。そして、肌色の腹部に散らばった白。
 窓からは、その日の終わりを告げるような夕焼け。
 それもまた、鮮やかな赤色だった。


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