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年上の男
【女性向け 官能小説】

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11.-1

「はい、これ、おみやげ。食べるなら作るよ?」
「ありがと。今日はいいや。出張どうだった?」
「うん…なんとか頑張った…。」
「俺も今度プレゼンあってさ、最近準備に追われてて寝れなくて。課長が厳しいし。」
「大変だね…。」
「ほんと、あの課長俺のこと嫌いなのかな。志織のとこは、嫌な上司っていないの?」
「うん…大丈夫…。お風呂入れるから、もう寝る?疲れてるみたいだし。」

ビールの酔いのせいか隣でイビキをかいている智樹の横で、志織はなかなか寝付けなかった。安心したような智樹の寝顔を見ていると、胸の奥がかすかに痛む。先日の記憶がありありと甦る。服を着たままベッドで眠ってしまい、朝起きたら次長は部屋にいなかった。服を着たまま、腰を掲げて後ろから入れられている自分の姿。次の日、まともに顔を見ることができなかった。一緒にいるだけで、何を言われても、やらしい気持ちになってしまう。思い出すだけで、下腹部に熱がたまっていく。何もされなくても、一緒にいるだけで濡れてしまっているんじゃないだろうか。そんな気がする。他の人には見えない、性的なオーラに包まれているような気分。普段はそんなことないのに、次長といると、自分が女だと言うことを強く意識させられてしまう。これまで性に関しては淡白な方だと思っていた自分が、変わってしまったのだろうか。胸の奥に、小さな炎がずっと灯り続けている感じ。智樹の与えてくれる安らぎとは違う、苦しいような切なさ。ヘッドボードの上のスマホが震え出す。

《いま、マンションの下にいる》

(次長…。)
胸の鼓動が早まっていく。スマホを握りしめ、そっとベッドを出る。オートロックを開け、玄関の鍵を開ける。
ガチャリ。外側から、ドアの取っ手が回される。
「次長…。」
「彼氏、来てるの?」
玄関に脱がれた男物の革靴。私は次長の顔を見つめたまま、無言で頷く。
「じゃ、長居したら迷惑だな。」
Tシャツ姿のまま抱き寄せられ、唇を奪われる。
「んっ…。」
抵抗するまもなく、乱暴に舌を入れられ、口の中をかき混ぜられる。タバコの味が私の口の中に広がっていく。スウェット越しに次長の手がお尻の丸みに食い込んでくる。
「んん…。」
荒々しいキスを受けながら痛いほどお尻を揉まれる。身体を裏返され、壁に両手をつかされる。声を立てることができずに、後ろを振り向いて首を振る。次長は後ろから私の目を見つめながら、ベルトを外す。玄関先で、スウェットとパンティを膝まで引きずり下ろされる。
(…やめて…やめて…)
心の中で懇願しても、次長の動きは止まらない。ペニスで後ろから身体をなぞられる。ぬるっとした感触が拡がっていく。両手で腰のくびれを掴まれたまま、無言で後ろから貫かれる。
「…っ……!」
叫びたいが叫べない苦しさ。身体を前後に揺すられ、漏れそうになる声。自分の手を自分の口に押し当て、必死に耐える。心の苦しさと裏腹に、私の身体は抵抗もなく次長のペニスを受け入れている。さも当然のように。しまったままの寝室のドアを見つめながら身体を揺すられる。
(…いやっ…いや…)
身体の中をペニスでかき混ぜられると、頭の中もぐちゃぐちゃになって何も考えられなくなる。自分の腕に歯を立てながら、荒い息を漏らす。私の身体から、湿った音が響いている。苦しくて、涙が溢れてくる。腰に熱い痺れがたまってくる。後ろから腰を打ち付けられながら、壁に当てた二の腕に歯を当てられる。次長の歯が私の皮膚にぎりぎりと食い込む。
「…んん…んっ…。」
ペニスが抜かれて、床の上に崩れ落ちる。目の前に差し出された、怒張したままのペニス。唇に私の体液で濡れた先端を押しつけられる。下から次長の顔を見上げる。次長の目は、笑っているのかいないのか、やはり分からない。頭を引き寄せられ、唇を開く。舌の表面にペニスの裏側を擦りつけられる。ペニスの先を私の唇の間に挟ませたまま、次長の指がペニスをしごいている。私は次長を見上げたまま、じっと待っている。私の口の中で、ペニスが勢いよく熱い精液を迸らせる。次長が小さく私に頷きかけてくれるのを見て、私は喉の奥にたまった精液を飲み込む。次長は自分のペニスを拭ったハンカチを私に手渡す。無言のまま次長がドアから出ていく背中を玄関の上から見送る。喉の奥に、どろりとした精液が張り付いている感じがいつまでも残っている。私はハンカチで唇の端と頬をそっと拭う。


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