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年上の男
【女性向け 官能小説】

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6,-1

ガチャリ…。
「どうぞ。」
「お邪魔します…。」
マンションの玄関に屈んで靴を揃え、勧められるまま部屋に上がる。一人暮らしの男の部屋。あまり使われた形跡のないキッチンの冷蔵庫からビールを取り出す次長。
「ビールでいいかな?」
「いえ、結構です…。」
スーツのジャケットをソファの背に掛け腰を沈めた次長が、ソファの上をぽんぽんと叩きながら、声をかけてくる。
「どうした、そんなとこに突っ立って…ほら、こっち座って…。」
「失礼します…。」
浅くソファに腰掛け、そっと部屋の中を見回してみる。物こそ多いが、以外ときれいに片付けられている。
「なにか珍しいかな?」
「いえ…。」
横から声をかけられ、盗み見をしているような、かすかな罪悪感を感じて顔を伏せた。そのまま次長の手に抱き寄せられる。後ろから抱きかかえる格好で。
「抵抗しないの?」
耳元にかすかに笑いを含んだような低い声をかけられながら、次長の指を私の唇の間に押し込まれる。タバコの香りが残った指。もう片方の手が私のスカートをゆっくりとめくり上げていく。下着が見えるまで。

 私には、次長の姿は見えない。ソファの上で露わにされた自分の両脚と、その間に割り込んだ浅黒い男の手。

「やらしいね。」
指で舌を弄ばれながら耳元に囁かれて、小さく首を横に振っては見たが、本当にやらしい格好だと、自分でも思う。次長の手に、両膝を開かれる。唇の間に指を出し入れされると、口を犯されているんだと思ってしまう。やらしい。頭の中に残響する次長の声。
「んっ…。」
次長の指が、パンティの布地越しに私の身体の形を確かめるみたいに、なぞりあげる。やらしい。
「やらしいの、好きなんだろ…?志織。初めて会ったときから、分かってた。」
(何を言ってるの…?そんなことない…そんなはずない…)
何かを言い返す代わりに、口の中に差し込まれたままの指に舌を絡めてしまう。まるでとても大切なもののように。今自分にできる唯一のこと。口の中に唾液が溢れてくる。音を立てて指を吸い、時々軽く歯を立てる。
「胸、見せてくれない…?」
(いやっ…。無理…。)
躊躇していると、次長の指がパンティの上から私の身体を押しつぶす。
「あっ…。」
背中に両手を回し、ブラのホックを外すとなんとなく心許ない気持ちになる。
「シャツ、めくって…。」
次長に役割を与えられた自分の手が、ゆっくりとシャツをめくり上げていく。次長の指が口を離れていくと、指と唇の間で唾液が細い透明な糸を引いてぷつりと途切れる。
「きれいな胸だね…。」
耳元に囁かれながら、空気に晒した胸の先に、唾液で濡れたままの指先をそっと当てられる。小さな円を描くようにぬるぬると指先を回されると、すぐに胸のしこりが充血してしまうのが分かる。
「敏感だな…。」
意地の悪い、笑いを含んだような声。硬くしこった乳首を、次長の指で挟まれ、強く引っ張られる。
「うっ…。」
ぎゅっと目をつむり、与えられる強すぎる刺激に耐える。いびつな形につぶされた私の乳首。全身の感覚が次長の指先に集中してしまう。智樹の優しい触り方とは、全然違う。
「この邪魔なパンティ、横にずらしてくれないか…?志織の指で…。」
耳の奥に囁かれた次長の低い声が頭の中に響く。小さく頭を横に振ると、指がパンティの膨らみにめり込んでくる。
「んんっ…。」
「ほら…。」
促されて、スカートの奥でパンティのクロッチに指をかけゆっくりと横にずらす。次長の指が、私の陰毛をかき分け、充血した陰唇をそっとめくり上げる。片手でシャツを持ち上げて、片手でパンティをずらしたまま、じっと次長の動きを待っている私。
「やらしいね、志織。」
「あっ…。」
次長の指先が浅く膣口に潜る。
「ぬるぬるになってる…。」
言われなくても、もう溢れそうになっているのが自分でも分かってる。
指で何度も浅く膣口を抉られると、奥から熱い体液が溢れ出す。我慢しようと思っても、口から声が漏れてしまう。
「んっ…。次長っ…。いやっ…。」
片手の指先でしこったままの乳首に爪を当てられ、片手の指で身体の中をかき混ぜられる。
「ほら、キスしてやるから、顔後ろ向けて…。」
一方的に身体をまさぐられていると、何もできないことの方がつらいような気持ちがする。顔を、次長の方へ向ける。
「物欲しそうな顔に、なってるよ。」
かすかに笑いを含んだような声、私の目を覗き込む次長の目、私の方に差し出された次長の舌。
「…いや…。」
首を伸ばすように、次長の舌を私の唇で挟む。次長は小さく頭を前後に揺すり、太く尖らせた舌を私の唇の間に出し入れさせる。
「んっ…んっ……んっ…。」
舌で口を犯されるようなキスを受けながら、苦しい息を漏らす。深く差し込まれた舌先で、上顎の裏側の粘膜を舐められる。次長の指が陰唇の合わさる部分をまさぐっている。指でしこりの包皮をめくられる。空気に晒されたしこりの表面に、私の体液でぬるぬるになった指先を当てられる。
「あんっ…。」
声を漏らした私の口に、また深々と舌を差し込まれる。何かに強くしがみついていたいのに、私の両手は私の服を掴むしかない。充血した私のしこりを弄ぶ次長の両手。舌を伝って流し込まれた次長の唾液を飲み込む。タバコの味を感じながら。
「んーっ…。んんっ…。」
小さく首を振っても、許してもらえない。執拗な次長の指の動きが、私の身体を追い詰めていく。苦しい。腰の奥の熱い塊が溢れ出し、頭の中が真っ白になる。
「んんんっ…。んー…。」
次長の膝の上に身体を預け、肩で息を継ぐ。ぬるくなったビールを喉に流し込みながら、次長が私の頭を優しく撫でてくれる。
「嫌だった?」
「はい、嫌でした……。」
「フフ…。控えめな反応が、逆に男心をそそるね。」
「そんなの、そそりたくないです…。」


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