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悪徳の性へ 
【学園物 官能小説】

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〜 入浴 〜-1

〜 入浴(29番) 〜



 階段を降り、私たちCグループとBグループが過ごす廊下を横切り、食堂に入る。 チラリと食堂の壁に視線をやると、B30番先輩が、私たちが後にした時同様の犬のおしっこポーズで壁に埋まっている。 視線を合わせるのが怖くて、私はあわてて俯いて、前をゆく先輩の足の運びを追いかけた。 
 
 食堂を抜けた。 寮の形状を『コの字』に例えるなら、ここは寮の入口やAグループ生の部屋がならぶ『上の辺』だ。 出てすぐの所に階段があり、先輩に続いて階段を降りる。 入浴の時間に合わせてだろう、階段は登校服姿で入浴用具一式を携えた新入生と、丈が短い制服のBグループ生で混んでいた。 平常であれば『9時〜9時30分は1〜17番』『9時30分〜10時は18〜35番』『Aグループは自由』と決まっているのだが、今日は新入生への入浴指導もあるため、時間に制限はないという。

 人混みに合わせてゆっくり地下階を進むと、すぐに『浴場』のプレートが見えた。 
 いわゆる『女湯』と記した暖簾のような情緒とは縁遠い、ただ『浴場』と印字されたプラスチック製のプレート。 戸隠もなにもなく、入った直ぐから脱衣場だ。 1〜35の番号が振られた木製の棚が並んでいて、外から更衣する姿が丸見えである。 もともと女性しかいない寮だし、裸を隠すもなにも、現在自分達が身につけている衣装からして羞恥を無視しているわけで、浴場の淡白なつくりは当然かもしれない。

 合宿に参加する前だったなら――大昔のように思えるが、つい先月のことだ――例え同性であったとしても、人前で服を脱ぐ瞬間には一抹の躊躇があった。 けれど今や自分の裸を見られることに、そりゃあ少しは恥ずかしいけれど、何の違和感も感じない。 先客達も同様のようで、特に先輩連は服を脱ぐ前と脱いだ後で動作が全くかわらない域に徹底している。 様々な場面で裸にされて過ごすうちに、肌色の世界に慣れてしまったのだろうか。
 
 登校服から右足、次いで左足を抜き、そっと【29】と記された棚に仕舞う。 靴下と靴も棚の隅に直し、これで私は全裸に首輪といういでたちになった。 副寮長は私が紐を絡ませて手間取る間に、上下ともサッと脱いでいる。 私と比べて小ぶりな、それでいて張りがある乳房が、カッチリした肩からぶら下がっていて、乳首が上を向いており、いわゆるロケット型というタイプだ。 副寮長の背は大柄な方の私とほとんど変わらないし、腕も足も逞しい。 脂肪だらけの私と違って、首輪一つでシャンと背筋を伸ばした裸は、どこか男性的ですらあった。

 ガラリ。 

 磨りガラスではない、ごく普通のガラスの引戸。 湯煙で曇った中には5組ばかり先客がいる。 激しい水音があちこちから聞こえるが、中はもうもうたる水蒸気で、辺りの様子はよくわからない。
 
 浴場で最初にするべきは、自分自身の洗浄だ。 『湯船』は浴場の奥にあり、手前から順に『シャワーコーナー=噴出口だけがある洗い場』『ウォッシュコーナー=一般的な洗い場』と続く。 私たちCグループとBグループが使用できるのは『シャワーコーナー』だけだ。 20か所あるシャワーコーナーでは、それぞれ床から60センチの高さの壁に『お湯が勢いよく噴出する穴』があいており、壁から80センチ離れた床に『足型』が1メートルの幅で描いてある。 どう使うかは部屋からここに来る途中で、先輩から簡単な説明があった。 イメージはできているので、あとは隣の先輩の見様見真似で洗えばいい。



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