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〈熟肉の汁〉
【鬼畜 官能小説】

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〈消えない烙印〉-1

『……恭子?』


耳元から聞こえた耕二の声に、恭子は目を開けた。
意識が飛んでいたのか、それとも眠ってしまっていたのか……暗くなった部屋の中に、心配そうな耕二と彩矢の姿があった。

愛する夫の姿……それなりに逞しく、何度となく自分を満足させてくれた〈男〉の姿を視認した瞬間、恭子の子宮に残留していた精液はボコボコと沸き立ち、下腹部を熱くさせていった。


(なッ…何なの?…私…私の身体…ッ!?)


いくら遺伝子の密集した液体といえど、それ自体に感情がある訳ではない。
精液が沸き立ったのは恭子の子宮が熱く発熱したからであり、それは耕二の肉体が欲しくて堪らなくなってしまったが故であった。



「……心配かけてごめんなさい。寝てたら良くなったみたい……」


これ以上気に掛けさせたら、耕二に勘繰られるかも知れない……恭子は静かに騒ぎ立てる下腹部を隠して作り笑顔を浮かべ、ゆっくりと起き上がる……と、ただならぬ事態に陥ってしまったと表情は固まった……。


(あの服……ゴミ袋を仕舞ってない…!!)


男達に、というか、自分で汚してしまった服を押し込んだゴミ袋を、恭子はまだ仕舞ってはいなかった。

あれがあったが故に、あの狡い男を追い返せなかった……今日、姦されてしまった証拠の品が、まだこの部屋に放置されたままだった……恭子は布団から出ると、心配そうに見てくる耕二と彩矢に「もう大丈夫」と繰り返し、キッチンに向かう素振りを見せながら、ゴミ袋を探した……。


(……無い……何処にも無い……)


記憶を辿れば、あのゴミ袋は寝室にあったはず。
だが、そこには無かった。

ならばと隣のリビングを眺めてみても、やはりそこにも無かった。


(まさか…あ、あの男が……ッ)


キッチンにも無かったし、トイレにもバスルームにも無い……これはもう、あの男が持ち去ったとしか考えられない……意中の人妻を姦した戦利品として……。


『どうしたんだ?何か探してるのか?』

「ううん……明日ゴミの日だから、少し掃除しようかなって……」


不自然な誤魔化しは、恭子の狼狽えがそのまま現れたものだ。

きっと、あの男は自分を姦した後、部屋に放置されていたゴミ袋を好奇心のままに開けたのだ。
その中に押し込められていた陰毛や小便に汚れた衣服を見て、堪らず持ち帰ったのだろう。



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