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悪徳の性へ 
【学園物 官能小説】

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〜 額縁 〜-4

 ところが、

「あらまあ、いきなり『御飯』が食べたいの? ふふっ」

「え……」

 タイトルを書き終わって振り向くと、寮長に笑顔が戻っているではないか。

「あの、ええと、ワタシの不始末を償うには、これくらいが適当ではないかと思いまして」

「いくらなんでも限度があるでしょう。 一応食事時でもあるし、『御飯』は気持ちいいものとは思いません。 貴方は宜しくても、見ているこちらの気持ち、おわかりになって?」

「お、仰る通りです。 場にそぐわないかもしれません。 申し訳ありません」

「もういいわ。 貴方のセンスの無さはよくわかりました。 ついでにいうと、御自分の責任は分かってらっしゃるようだし、わざわざ指導する必要もなさそうです」

 そういうと、寮長は小さく肩を竦めた。

「今回は特別に大目にみて差し上げます。 進行役に戻って、キッチリ仕切ってくださいな」

「あっ、は、はい! ありがとうございます!」

 望外の展開に思わず声が上擦ってしまった。 厳しすぎる罰を設定したことで、寮長の気分が和らいだのだろうか? それとも、最初からワタシをからかうことで自分の威厳を示すつもりだったのだろうか? どちらでもいい。 寮長の気が変わらぬうちに、式に区切りをつけるに如かずだ。

 タタタ。

 小走りで『額縁』から元居た場所に戻り、新入生に向かうと、大きく息を吸う。

「これより寮長から挨拶の言葉をいただく! 新入生、起立! 第一姿勢!」

「「ハイ!」」  

 肩幅に足を広げ、双乳を揺らして立ち上がる少女たち。
 続いて、コホンと咳払いし、寮長が腰をあげた。

「お腹もいっぱいになったことでしょう。 同期の目標を耳にして、気持ちも引き締まったことでしょう。 今の気持ち、自分の目標を大切に、充実した寮生活を築いてください。 その為にも直属の先輩を大切にし、分からないことがあれば何でも相談してくださいね。 皆さんの前途を祝し、歓迎会を締めさせていただきます」

 ニコニコしながら手と手を合わす寮長。

「それでは皆さん、手を合わせて。 新入生は下の口を両手で思いきり広げて、わたくしに続いて唱和してくださいますように」

「「ハイ!」」

 Bグループ生は食器を前に手を合わせ、Cグループ生は腰を前につきだして陰唇を広げた。

「御馳走様でした」

「「御馳走さまでした!」」

 食堂に締めの言葉が響き、一斉にBグループ生が席をたった。 ここからは、同室になる先輩と後輩の時間だ。 司会進行の役目は終わりだ。 ここからのBグループ生は、後輩を部屋に連れて行って、残りの指導をしなければならず、それはワタシも例外ではない。 目の前で固まっている1番――B1番のワタシと同室になるのはCグループの新1番だ――に、

「行進しながらついてこい」

 と耳打ちする。 即座に足踏みを始める1番に一安心だ。 洗い物は入口横の洗い棚に戻し、ワタシは1番をつれて食堂を後にした。 他の先輩後輩も同様に、三々五々と食堂をでる。 Aグループ生も反対の扉をでて、自分たちの個室へと消える。

 あとにはただ一人、『額縁』の中で足を広げるB30番が。 後輩に指導できないハンディを自覚してか、早くも脹脛の筋肉が辛くなってきたのか、はたまた誰もいない空間に膣を晒さなければならない口惜しさのせいか、もたげた足がプルプルプルと震えていた。


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