秘密の部屋-6
段々と荒くなる呼吸、耐えきれなく溢れる喘ぎ声、止めどなく流れる蜜、そろそろ我慢の限界だ。
指を3本まで増やしたところで、指は挿れたまま身体を伸ばして彼女の口に吸い付く。
「ん んん」
「挿れ、ますね」
キスしながら囁くと、彼女は少し目を開けた後、それを閉じた。
諦めと覚悟を表すそれに、少し罪悪感を感じたが耐え難い欲望に掻き消される。
彼女に快感を与えつつ自分の病衣を脱ぎ、指と入れ替えるように準備万端なモノを挿れていく。
「あ?!」
指とは比べものにならない位の質量に、彼女の身体が逃げようとずり上がった。
腰をつかんでそれを阻止し、更に挿入していく。
「う あ 痛っ」
「すみません」
全く心のこもっていない謝罪を口にし、一気に奥まで突き刺した。
「ああ゛!!」
悲鳴に近い声を上げた彼女を強く抱きしめる。
「ッ 痛ぁ」
ハァハァと息を荒くして痛みを訴える彼女の身体を擦り、届く範囲全部にキスを落としていった。
「は はぁ こんなに……痛いとは……聞いてない……」
いったい誰から聞いたのかは知らないが、彼女は涙を流しながら膨れていた。
「そんなに痛いですか?」
「痛い」
男には分からない、と彼女は益々膨れる。
「慣れると男性以上の快感だそうですよ?」
「慣れるワケがない」
まるで怒っているかのような口調だが、赤く染まった顔を見られないように反らす姿に、照れているのがつぶさに分かって思わず笑っしまった。
「〜〜〜〜っわ、笑うな、馬鹿っ!!」
「やはり、貴女は可愛いです」
ああ、彼女とこのまま繋がったまま溶けて消えてしまえれば良いのに。
終わりの見えない実験と先の見えない未来に、そんな考えが頭をよぎった。
目を閉じて彼女を抱きしめ、少し震えるとしなやかな腕が背中を擦る。
「お前も、痛いのか?」
笑っていたのに急に黙ってしまった自分を心配した彼女が顔を覗いてきた。
「まさか。貴女の中は最高に気持ち良いですよ。ただ、動くのはまだ辛いかと思いまして我慢していたんです」
口から出任せがスラスラと流れる。
いつからこんなに嘘が上手くなったのだろうか?
再び疑問が頭の中を掠める。