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王子の甘い罠
【女性向け 官能小説】

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-1


翌日、会社の廊下を歩きながら
明日は王子は何時の便なんだろう?
と、ブレスレットを見るたびに
フランスに行く王子のスケジュールを気にしていた。

そんな時
「長谷川さん」
と女の子の集団に声をかけられた。

何?
どこの部の子たちだろう。
制服って事は一般職?

「なんでしょう?」
「あの・・・宮本さんとはどんな関係なんですか?」

宮本・・・?あ・・ぁ。王子か。
「なんで?」

「噂で、長谷川さんが宮本さんにしつこく付きまとっていると聞いて」

王子のファンクラブか?
全く噂ってやつは。
どんな噂が流れてるのよ。

「あなたたちには関係ないと思うけど」
「でもっ!」

あんたたち。仕事しなさい!仕事!

「私と宮本君は恋人じゃないわ。この答えで満足?」

冷たい声で言うと相手はひるんだ。

そんな雰囲気を断ち切るように
彼女たちの後ろから王子がこちらに歩いてきた。

「宮本君。私たちは恋人じゃないって言ってあげて」
仕事を中断された不機嫌さで
王子の方を向いてそう言えば
王子は今までに見た事もないほどの冷たい顔でわたしを睨む。

「僕と、長谷川さんは恋人じゃないよ」



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