投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

王子の甘い罠
【女性向け 官能小説】

王子の甘い罠の最初へ 王子の甘い罠 29 王子の甘い罠 31 王子の甘い罠の最後へ

-2


王子は感情のこもらない声で淡々と言った。

「そ、それならいいんです」

いつもの明るい爽やかなイメージからかけ離れた王子の雰囲気に
女の子たちは急いで廊下を駆けて行った。

「あ、ありがとう」
「いいえ。僕とすみれさんは恋人ではないですもんね。
事実を言ったまでです」
「・・・・」

「今日は定時であがって、そのまま渡仏するので
その前に、一目会いたいと思って来ましたが。
迷惑でしたか?」

感情のこもらない声で話し続ける。

「1週間、離れているのが幸いかもしれません。
昨日はすみれさんは僕が絶対にすみれさんを傷つけないと言ってくれましたが
今ここであなたを抱いたら、思いっきり傷つけそうだ。
1週間、頭を冷やしてきます」

「お。王子」

「すみれさんに近付けた、と思っていたのは僕の思い込みだったようです。
スミマセンでした。失礼します」

そう言ってわたしが止めるのも構わずに、歩き去った。




王子の甘い罠の最初へ 王子の甘い罠 29 王子の甘い罠 31 王子の甘い罠の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前