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笛の音
【父娘相姦 官能小説】

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笛の音 4.-18

 腰のバスタオルを外した。やはり彼の家で密会していた時のような、ギリギリまで張り詰めた勃起には至っていなかった。有紗は陰嚢の柔らかな表面を指先でなぞり、直樹の弱点が一線に集中している幹の裏側へと辿っていく。脈動に亀頭が揺れて、血潮が中に満ち始め、繰り返すほどに硬度が増していった。だが油断して手を緩めれば、忽ち緊張と怒りに萎んでしまいそうだったから、有紗は唇を幹に押し付けて指の通った軌跡を追った。
 ――横笛のように。有紗は幹をはんだまま目線を上げて部屋の左右を見回した後、直樹が最も弱い、傘の縁が捲れる裏側の中心を吸うと、男茎が猛々しく嘶いた。
 あの日、神田の西・南口の改札前の柱に凭れて待っていると、直樹は急ぎ足で山手線から降りてきた。何も言わず、柱から身を浮かせた有紗を、傘を放って強く抱きしめてくれた。ひどい雨だったから、不動前の駅まで向かう途中に濡れた直樹の袖はまだ湿っていた。そこへ涙を隠してしがみついていると、曇天で薄暗くなっているとはいえまだ早い時間だったから、ベタつくカップルは珍しく、近くを通った女子高生の集団のクスクスとした笑い声が聞こえてきた。見られる恥ずかしさなど全く感じないし、むしろ彼女たちに対する優越感すら抱いて、有紗はなおも直樹にしがみつき続けた。神田まで呼んだ目的は、言わずとも直樹に伝わっていた。同じレンタルルームの同じ部屋で、自分だけのものになった喜びをぶつけて直樹をしゃぶり回すと、激しく脈動して白濁を瞬く間に噴き上げてくれた。部屋で妹に対峙しても反応しなかった男茎が、有紗の手と口の中で歓喜していた。
 直樹は有紗のものになった。だが有紗は直樹のものになれていなかった。彼の精の匂いが充満し始めたレンタルルームの中で、射精すればするほど敏感になっていく男茎に腰を奮って、
「私をさらってくれる?」
 そう問うた。引き抜かんばかりに熱く狭窄してくる蜜壺に包まれた直樹にとっては愚問だった。
 だから今日、有紗は叔父の隙を突いて連れ込まれたラブホテルの場所を伝え、直樹を駆けつけさせた。部屋に入ってくるなり、ぐったりとなった叔父に飛び掛かろうとするのを抑えた。ごめんね汚されちゃった、と詫びる有紗に首を振って浴室へ連れて行き清めている間も、直樹は体から垂れ落ちる名残を見ると強い怒りを露わにしていた。
 その憤りを淫欲に転化してくれればいい。殺意や暴虐ではなく、真の主として自分を虜にしていることを尊大に誇ってくれればよいのだ。有紗は横笛を縦笛に変えて、先端から濃密にしゃぶりついた。眉尻を下げて切なく彼を見上げると、肘をついて身を起こし、髪を撫でてくれる。書斎で奉仕させられた時には全くなかった、やりがいを感じさせる労りに、有紗は頭の先から蕩け落ちそうになりながら亀頭の中心の裂孔を舌先で突いた。渇水した荒野に見つけた一滴の水を味わうように、ぷっくりと溢れ出てレンズを作っている透明の雫を、舌の腹に乗せて存分に味わった。
 有紗さん、と直樹がベッドに両膝を揃えて蹲り奉仕をする有紗を引き寄せてきた。胸元のタオルの結びを解き、片脚を恭しく取って自分の顔を跨がせてくる。有紗は文字通り弩に弾かれたように美しく肢体を弯曲させると、彼の吐息をヘアに感じただけで秘丘の狭間から果汁を溢していた。指で花弁がムキ出しにされると、亀頭の首を唇で搾った。
「んっ……!」
 彼の舌が柔肉の狭間を啜ってくると、はしたないほど腰が跳ねて、彼の鼻先へ向かって蜜が飛ぶ。もちろん恥ずかしいが、恥辱ではない。舌は浴室で充分癒してくれたのに、まだなお慰労を込めて花弁をなぞり、鋭敏に緊突した雛先を弾いてくれる。そして有紗が悩ましい声を聞かせる度に男茎が口内で暴れた。淫らな反応を示すほどに彼が悦んでくれている印だった。
「ゆび……」
 唾液に塗れた幹を握りしめ、緩やかに扱きながら、有紗は頭を下げて四つん這いになった脚の間で直樹を逆さに見て訴えた。すると秘門を片手で左右に大きく開いて抑え、空いた手の指先が粘液のまぶされた入口を円を描いてノックしてくる。「……やんっ、はやくっ」
 嬌態に満ちた下肢へ直樹が指先を潜らせてきた。もどかしいまでにゆっくりと進んできた指が、奥の熱く爛れた媚肉を擦り、有紗が舌足らずな叫びを漏らすと、決して傷つけはしない細やかさをひしひしと感じさせながら、緩やかに撹拌させていく。
「やっ……、あぁっ……! ……んんっ」
 通り道が狭まって、そこを直樹の指が抉ってくるから、小さく破裂音が鳴った。
「いく?」
 絶頂を迎えてもいい。そう直樹が言ってくれている。イキたい。だが手の中の男茎も、辛抱ならないほどに昂ぶっている。
「やだっ……」
 そう言って彼の体から降りた。添い臥して唇を突き出すと濃厚に吸われ、唇を離さないまま、今度は直樹が覆いかぶさってきた。下腹部に熱い肉棒が当たり、コレを沈められた時のことを想像するだけで達してしまいそうだった。膝を割られた中心に直樹の腰が近づいてくる。煌々とした照明の下でヒクついている淫らな女唇へ先端が押し当てられた。


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