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浦和ミュージックホール
【その他 官能小説】

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奇跡のロリータ娘・まり子-2

 まり子が再び出べそに進み出ると舞台が回転を始める。
 正座、横すわり、体育すわり、四つ這い、尻上げ、うつ伏せ、横臥、仰向け・・・・
まり子はまな板の上の鯉よろしくポーズを変えては一回転する。
 そして舞台の縁に進み出て腰を降ろすと、意を決したように膝を開いた。
 まり子は始終深く俯いたまま・・・恥ずかしさに唇を噛んでいるようにも見える。
 そのまま舞台が二周するとみどりの時にも登場した男優が登場し、まり子のすぐ後ろに胡坐をかくと、まり子の腕を後ろにまとめて手錠をかけた、そして膝の上に抱え上げ、膝をまり子の膝の内側に立てるとぐいっと開かせた。
 一人でのオープンの時は筋のままだった性器から僅かにピンク色の肉が覗く・・・まり子は益々深くうな垂れる。
 更に舞台が一周すると男優は胸ポケットから太い試験管を取り出す、それを観客に示し、まり子にも示すとまり子の性器にあてがい、ゆっくりと挿入して行く・・・透明ガラスの試験管に押しひろげられたピンク色の肉が少し奥まで晒されてしまう、まり子は今度は天を仰ぐ。
 男優は更にペンライトを取り出して試験管を照らす・・・まり子の中味がすっかり晒され、目の前を通過した時、チラリとだが子宮口まで垣間見えた。
 男優に抱えられているまり子の体が時折ピクッと揺れる、見ると目尻に光るものが・・・。
 男優がクリトリスを愛撫しはじめると、まり子の体に震えが走る、そして一旦雲ってしまった試験管が愛液で濡れ透明度を取り戻す、内部の色も心なしか赤みを増している・・・まり子は子供ではなく、既に感じることが出来る体になっているのだ。
 もしまり子を抱いたなら・・・想像せずにはいられない。
 まるで子供のような幼く儚い躰・・・しかし男を受け入れる事ができて、しかも彼女自身も感じることが出来る・・・。
 「奇跡のロリータ娘」の謳い文句は伊達ではなかった・・・・。

 男優はまり子から試験管を抜くと立ちあがらせて並んでお辞儀をした。
 男優と比べるとまり子の体の小ささに改めて驚かされる、おそらくは140センチくらいだろう、男優の肩まで届かない。
 男優は軽々とまり子を横抱きにして下がって行き、ショーは終わった。


 ショーを見終えて俺は腕を組んで考え込んだ。
 みどりといい、まり子といい・・・浦和ミュージックホールのショーは派手な演出をせず、踊り子の個性を最大限に生かしている、全国の劇場を回ったが東京、大阪のトップ劇場に華やかさでは劣るものの間違いなく一級品、俺の好みから言わせて貰えば一番だ。
 改めてこの劇場で風俗を知った幸運に感謝したくもなる、ライターとして飯が食えるのはそのおかげかもしれない。
 そして・・・。
 今、自分が書きたいのが何なのかおぼろげながらに浮かんで来た。
 風俗の表面をなぞってお勧めだとか過激だとか書き立てるのにはいささか倦んでいる、俺の書きたいのは彼女達の内面なのだ。
 どうして踊り娘になり、どういう経験を経て、どういう思いで舞台を勤めているのか。
 俺が書きたいのはそれだ。
 
 風俗レポートにはなりそうにない、いわばノンフィクション。
 編集部が評価してくれるとは思えない、自分の時間を使って書く他はない、いまでも充分忙しいのだが出来るだろうか・・・その答えはすぐに出た、出来る出来ないではない、やらなくてはいけないのだ、新しい風営法の施行は目前に迫っている、個室でこっそりの風俗とは違いストリップは舞台で演じられるもの、まな板はおろか白黒、オナニーショー、レズショーだって出来なくなる可能性が高い、みどりやまり子のショーも目玉を失う、なにもこの劇場に限ったことではない、ストリップの灯は消えてしまい、レビューショーのようなものしか残れない、もう時間はないのだ。
 
 善は急げ。
 幸いモギリのおばちゃんは俺の事を憶えていてくれた、ライターの名刺を渡して支配人に会わせて欲しいと申し出るとすぐに取り次いでくれた。
 「支配人さんも覚えていたわよ、いつでもどうぞって・・・」


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