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夢を見るころ
【女性向け 官能小説】

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あの日から。篠塚さんから毎日のようにメールが来るようになった。
それは返事を期待しているものじゃなくて
なんと言ったらいいのか・・・
日記のようだった。

「今日も残業。夕飯はいつもの居酒屋。
同期の石島と途中で会ったので一緒に食べた。
夢もちゃんと食べたか?」

って感じ。
私の返事は3日に1通程度。
それでも何の文句も言わず、毎日定期便のようにメールをくれた。

今の仕事が落ち着いたらまたご飯を食べに行きたい。
そう思って、メールをしたら
「いつごろになりそう?」
なんて5分以内に返事があった。

その速さに少し笑って
「来週かな」
と私もすぐに返事を出す。
「そっか。楽しみだな」
と、文面からは照れさえも感じさせない。

「できるだけ前もってメールする」
駿が、篠塚さんはものすごく忙しい人だから、と言っていた。
当日に言われても困るだろう。
出来るだけ前に言ってあげたい。

ごめん。今日はだめだ。

そう答えられるのが嫌だから。
なんて心の隅では思っていたけど認めたくなくて。
急のお誘いは相手に悪いから。
そう自分を納得させる。




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