一夜をともに-4
それからどのくらいの時間が経ったのか。智美は男の上で腰を振っていた。初めは慣れない腰使いだったが、男に教えられるうちにあっという間に上達していった。それでも男はまだ射精しておらず、智美は腰を振りながらその持続力にあらためて驚いていた。
「はあっ! ああっ!! す・・すごいっ・・! 奥がしびれてっ・・ああっ!! い・・イクッ! いっちゃう・・わたし・・あ・・ああ・・」
智美がひときわ大きな絶頂を迎えようとして大きく背を反らした時だった。男が下から手を伸ばし、智美の巨乳をギュッと掴んだかと思うと、何の予告もなく激しい射精が始まった。
ビュッ!!ビュルルッ!!ドクッドクッ!ドクンッ!!
「あうっ!? うああっ! な、何っ? あっ! い・・いやぁ〜〜〜!!! 出てる・・なかで出しちゃだめってさっき・・、あっ!? ああぁ〜〜〜〜!!!」
男と繋がっているあいだ、智美は「夫に申し訳ないから」と、膣外射精をするよう男に懇願していた。しかし、目の前の絶頂に向かって腰を振り続けていた智美にとって、男の射精は禁断の麻薬ともいえるものだった。子宮口に向かって激しい噴射を浴びた瞬間、頭のなかが真っ白になり、天国へと導かれていく。
「あ・・・・。すごい・・。すごいわ・・」
二人で同時に迎える絶頂がこれほどまでに良いものだとは昨日まで思っていなかった。智美は男が約束を守らず膣内で射精したことも忘れ、汗ばんだ身体をゆっくりと男の胸板へと合わせていった。
(セックスがこんなにいいなんて・・)
智美は結局この夜、一晩中をかけて男とのセックスにのめり込んでいった。最後は男の上に跨って腰を振り、自らの胸乳を強く揉みしだきながら果てた。
「あっ!ああっ!! あなたぁ〜〜〜〜!!!」
絶頂の喘ぎ声をあげながら、男のもう何度目か分からぬ激しいしぶきを膣奥に感じると、智美はそのまま意識を失っていった。男は自分の胸に倒れてきたその細い身体を抱きしめながら、満足気な顔を横にそむけた。そこにはビデオカメラのレンズが隠されていた。それは智美が料理を作っているあいだに男が部屋から探し出し、智美には気づかれぬようセットしておいたものである。
「智美、お前の身体は早漏の旦那にはもったいねぇぜ・・。お前にとって初めての妊娠は俺の種だ。いいな・・」
男のセリフは智美の耳には入っておらず、二人は抱き合ったまま深い眠りに就いた。智美にとって一生忘れることのできない、長い一日が終わろうとしていた。
そしてしばらくして明け方を迎えた。台風は過ぎ去り、空が白み始めている。寝室をそっと抜け出し、バスルームで丹念に身体を洗い終えた智美は1階のリビングにいた。テーブルに置かれていた自分の携帯を見ると、夫からの着信とメールが何件か入っていた。
「台風が怖くて早くに眠ってしまいました。気づかずにごめんなさい」と返信を打って携帯をテーブルに置くと、男が眠る2階へと戻っていった。
智美がドアの隙間からそっと夫婦の寝室をのぞくと、男が大の字になってベッドに横たわっている。よほど疲れたのか、あるいは満足したのか、男が起きてくる気配はない。智美はゆっくりとドアを閉め、隣にある自分の部屋へと入っていった。全身が気だるく、腰が抜けたように痺れている。
(終わった・・。起きたときにはもう・・、いつもと同じ・・)
智美は汚れていない自分のベッドに倒れこむと、そのまま深い眠りに就いていった。自分が起きたときには、もう男の姿は無いと信じながら・・。
それから数時間ほどが経った。部屋には朝の光がカーテンの隙間から届いている。徐々に目が覚めつつあるなか、下半身が燃えるように熱く、身体が揺さぶられているのに気づいた。智美はうっすらと目を開けると、男がニヤついた顔で自分の身体を深く貫いていた。
目が覚めた智美の身体を離すまいと男は智美との密着度を高くし、パンッパンッと自らの腰を豊満なヒップに叩きつける。智美の両足は男の肩に担がれており、華奢な肩は男の両手でガッシリと抱え込まれていた。
「どうだ? 朝一番で味わうチンポの味は? 朝のほうがデカいと思わねぇか?」
パンパンに張った亀頭がグリグリと子宮口をこねくり回し、充血した太い幹が膣内を遠慮なく往復する。
「い・・いやあっ! どうして・・? はっ、離してっ!!」
智美は混乱する頭を振り乱しながら男の体から逃げようとするが、ガッシリと抱え込まれ逃げ道はどこにもなかった。今までこのベッドで夫に抱かれたことはない。そんな自分だけの部屋とベッドを夫でもない男に汚されているように感じた智美は激しく狼狽した。
しかしそんな状況であっても、下半身から否応無く湧き出してくる快楽は智美の理性を徐々に溶かしていく。確かに男の言うように、膣内で暴れる一物が昨日よりも大きいのではないかと思えた。しかも起き抜けに抱かれたことは智美にとって初めての経験であり、昨日よりもずっと感度が上がっている自分に動揺を隠しきれなかった。
(ああっ!! いっ、いいっ!!いいっ〜〜!! あっ、あっ! あぁ〜〜〜〜ん!!!)
智美は快楽の声をあげそうになるのを必死にこらえている。男はそんな人妻の様子を全て見抜いているかのように、いつ射精してやろうかと、そのタイミングを見計らっていた。
それは30分ほど前。朝になりベッドで目が覚めた男は、隣に人妻の姿がないことに気がついた。男は夫婦の寝室を抜け出すと、慎重に周りの様子を伺った。そしてすぐに隣室である智美の部屋のドアをゆっくりと開けた。そこに鍵はかかっていなかった。疲れ果て眠った智美は、自分の部屋の鍵を閉め忘れていたのだった。