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和州道中記
【その他 官能小説】

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和州道中記-3

「何する気だ」
気丈に言い放つ竜胆の目の前で、長髪の若い男が舐めるように彼女を見ていた。
先程の戦いで、竜胆を捻り上げたあの男である。
「何をして欲しいんだ?」
年の頃なら二十の半ばか、山賊団の首領らしいこの男は、手足を拘束された竜胆の顎を掴んで言った。
山賊団のアジトらしい薄暗い洞窟の中に連れて来られた竜胆。
壁に、まるで囚人が付けるような枷が吊り下げられていて、それで彼女の手足の自由は縛られていた。
「まあ、あの男が来るまで可愛がってやるよ。どうせ、来ないとは思うがな…来たら来たで、奴がどんな顔をするのか楽しみだ」
竜胆は顔を顰めた。男は笑う。
「その顔もそそるな。昨日お前達に伸された奴等が『女にやられた』と言うから、どんな女かと思えば…」
竜胆の耳をすっと舐め上げて、男は歪んだ笑みを浮かべた。
「…なかなかの上玉。犯しがいがありそうだ」
その言葉に、流石の竜胆も戦慄した。

「朽葉(くちば)様」
「ん?ああ、持って来たか」
男――朽葉は笑みを深くすると、手下の持って来た小瓶を受け取った。
手下を追い返すと、朽葉は竜胆にその小瓶を見せる。中身は液体のようで、薄桃色だ。
「何だか分かるか?」
竜胆は首を横に振った。
「…抵抗されれば犯しがいがあるってもんだが、お前みたいなじゃじゃ馬の抵抗は流石に手におえないんでな。此処に連れて来るまでだって苦労したんだぜ?」
竜胆は朽葉をじっと睨み付けた。
「話は逸れちまったが、こいつはお前を大人しくする薬なんだ…」
朽葉は言って、竜胆の着物に手を掛けた。当然ながら抵抗する竜胆だが、構わずに朽葉は着物を引き千切る。
「…これは、邪魔だな」
彼女の胸に巻かれたさらしを見て、朽葉は短刀を取り出した。
そして、それでさらしを引き裂く。
「ッ!!」
露わになった竜胆の乳房を見て、朽葉は下卑た笑みを浮かべる。
「綺麗なもんだ。これで相棒とヤッてるってか?デカさもあいつの賜物か?」
「黙れ!」
怒りと羞恥に顔を赤くして、竜胆は吐き捨てた。
「私とあいつはそんな関係じゃない」
朽葉が口笛を吹く。
「へぇ…男と寝たことは?」
「そんなものない!」
言い放つ竜胆に、朽葉は彼女の乳房に手を這わせて言った。
「となると、俺が初めての男になるのか?なら、たっぷりと教えてやらないとな…」
「ッ」
ぴん、と朽葉が乳頭を弾く。竜胆は羞恥に赤くなった顔を顰める。

「誰がお前なんか…!」
「お喋りは要らない。お前は鳴けば良いだけだ」
朽葉は先程の小瓶を取り出し、蓋を開けた。どろりとした液体は独特の甘い匂いを放つ。
その薬――つまり媚薬を手に取り、朽葉は竜胆の身体に塗りたくった。
「や、冷たッ」
冷たい感触が胸や腹に走る。
「冷たいか?すぐに効いてくるから我慢しろ。身体が火照って堪らなくなるからな」
朽葉は笑うと、ぼろと化した着物で隠れた竜胆の下半身に手を伸ばす。
「な、何を…」
「こっちを忘れるわけには行かないだろ」
「止め…止めろッ」
残りの薬を手に取り、それを竜胆の秘所にたっぷりと塗り込んだ。
抵抗しようと身体を捻るが、手足を枷で拘束されているために上手く行かない。
「これでお前がどのくらい耐えられるか見物だな」
朽葉はそう言うと、部屋にあった石の台座に腰を下ろした。

――効果はすぐに現れた。
あの薬を塗られた所が、熱い。竜胆は唇を噛締める。
「く…んんッ」
何とも言えない、もどかしさが竜胆を襲う。汗と薬の甘い匂いが、部屋の中に立ち込める。
「利いて来たか」
竜胆は朽葉を睨み付ける。
「怖い顔するなよ。触って欲しくて堪らないんじゃないか?」
「う…るさいッ」
朽葉が竜胆の腕に触れると、彼女の身体はびく、と跳ね上がった。
その手がつつ、と移動する。その度に身体は反応してしまう。
「大分感じてるな。息荒いぜ」
朽葉は、竜胆の唇を己の唇で塞いだ。朽葉の舌が竜胆の口腔内を蹂躙し、知らずと竜胆もそれに応えていた。
「は…んぅ…ん」
「かなり濡れれてるんじゃないか?処女の癖して淫乱だな」
朽葉は口付けしながら、言って竜胆の秘所に手を這わせた。
「あッ!やぁああッ!!!」
竜胆の身体が軽く痙攣する。
秘所を弄る朽葉の右手が、彼女の愛液でびっしょりと塗れた。
「イッたか?どうだ、ご感想は?」
「だ…黙れ」
気丈にもそう言い放つが、恍惚とした表情と濡れそぼった唇に、朽葉の方も欲情する。
(もう少し遊んでから、とも思ったが…俺の方がもたねぇな)
彼は竜胆の枷を全て外し、ぐったりした彼女の身体を抱き上げると、台座へと運んだ。


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