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悪徳の性へ 
【学園物 官能小説】

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〜 尻字 〜-1

〜 尻字 〜



 29番から絶え間なく溢れる赤茶色。
 それは透明なホースを介在し、一定の速度で33番が全開に開いた口へ注がれる。
 んぐ、んぐ、んぐ、んぐ……。
 口がいっぱいになったところで、喉をならして胃に収める。 ついで一呼吸。
 んぐ、んぐ、んぐ、んぐ……。
 汚物を頬張るたび、ただただ喉に落とし込む。 その都度一呼吸。
 そうして、29番が搾りだした最後の一滴まで、33番は受け止めた。

 29番のお腹が元に戻り、これ以上漏れてこないことを確認して、私は教壇のコンソールから『保健委員会』を呼びだす。 『保健委員会』は学園の生徒が運営する『生徒会』の下部組織で、主に体調が悪い生徒や衛生管理を扱う。 今回のように『気絶した生徒』や『口を汚物まみれにした生徒』を預けると、気つけ・洗浄まで面倒をみてくれる便利な生徒達だ。

 数分後2人の保健委員が教室に到着した。 29番と33番を顎でしゃくるとすべて了解したらしく、ホースで繋がったままの二人を抱えるように、保健委員は出て行った。 
 私から指示を受けることも、私が指示を出すこともない。 仮にも委員会に属する生徒であれば、学園の流れは把握していて、所謂阿吽の呼吸がある。 万が一保健委員が2人に施した処置が私の気に入らなければ、改めて私が保健委員長に指導するだけだ。 


 ……。


「全員起立」

「「ハイ! インチツの奥で理解します!」」

 3か所の空白――29番、30番、33番――を除いて肌色でうまる。 
 腫れて濡れそぼった陰唇がまぶしい。
 さて、これからどうするべきか。 

 入学して最初の週、つまり今週は、担任と生徒が相互理解を深める時間とされている。 つまり、まだ通常のカリキュラムに移行せず、担任判断でLHRが連続する。 この教室では、私の判断で『挨拶』・『マスターベーション』を実施した。 約2時間が経過して、午前中は残り2時間ある。 
 来週に入れば各教科担当が入れ替わり指導にあたるようになる。 私も他の教室にでしゃばらざるを得ない。 躾は最初が肝心なわけで、いままで中難度の指示をだして未達成者をだしたのだから、ここらで難度を下げるのはどうだろう。 逆に、更に達成困難な指示をだし、生徒に緊張感をもたせるという手もある。

「……」

 全員に一瞥を。 目線を下げている者は一人もいない。 誰しもが踵をピタリとつけ、これ以上ないまっすぐな気をつけの姿勢を保っている。 緊張感は十分だと私には思えた。
 緊張しているのは当たり前かもしれない。 始業開始直後に1人が教室から脱落し、いましがた2人が得体のしれない二人組に連れていかれた。 気を抜けば次は自分の番がくる。 これでリラックスできるなら、逆に褒めてあげてもいいくらいだ。 ならば生徒たちの自発性がどれくらいのものか確かめる方が理に適っている。 私は内心で首肯した。


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