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good communication
【若奥さん 官能小説】

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終わりよければすべてよし-3

輝くんから抱き締められた時、我が家の落ち着く匂いがした。


優しい輝くんの温もりに包まれていると、あまりの心地よさにうっとり目を閉じてしまう。


ああ、やっぱり大好きだなあ。


「デート、計画してくれてサンキューな。すごく新鮮だったよ」


「ハプニングばっかりだったのに? それにランチを済ませたらホントは水族館に行くつもりだったのよ」


初デートの場所である、水族館に行って、その後はすぐそばの海を散歩して……。


輝くんと行きたい場所はたくさんあった。


でも私が倒れたことで全て台無しなのが悔しくて、下唇を噛み締める。


すると、私を抱き締めていた手が、赤ちゃんをあやすように背中を優しく叩いた。


「水族館は無理だろ。そんな足痛そうにしてあちこち歩き回るのはそもそも無理だったんだよ。だからこうして部屋で休む方がよかったと思うよ」


びっくりして輝くんの顔を見上げる。


「靴擦れのこと、気付いてたの?」


気付かれないよう平気な顔してたのに。


そんな私に輝くんは唇をキュッと曲げて得意気に笑う。


「とっくに気付いてたよ。でも、俺が心配すれば余計にムキになって平気なフリするのがわかってたからさ。だけど、ここまでひどかったのを気づけなかったのは悪かった」


抱き締めていた手をそっと離し、布団をペラリと捲る輝くんに合わせ、自分の踵を見ると、患部にはガーゼが当てられていた。


おそるおそるテーピングを剥がし、傷口を見ようと覗き込んだけど、それが目に入った瞬間、


「うわ」


と、思わず顔をしかめてしまった。


そこには、ベロンと肉が剥き出しになっていて、血が滲んでいたから。


これじゃあ痛いわけだよ。


途端に靴擦れの所がジンジンと痛み出したような気がして、小さくため息を吐いた。








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